16日に発表された「スカパー!ファーム月間MVP賞」。イースタン・リーグで受賞したのは、「打率.333・3本塁打・27打点」をマークした巨人のプロ2年目・北村拓己(23歳)だった。
NPB公式サイトに記載の受賞理由は「3、4月度は、37安打、27打点、得点圏打率.487(いずれもリーグトップ、安打はトップタイ)、打率.333、3本塁打と好成績を残し、出場した33試合中24試合で安打を放つなど入団2年目の今季は開幕からチームの勝利に大きく貢献した」というもの。当該月がどれだけ好調だったのかは、その文面からも十分に窺える。
現在リーグ3位の2軍で好調なのは北村だけではない。19日終了時点の成績を見ると、野手では「打率.302・1本塁打・12打点」の岸田行倫(22歳)や、「打率.282・3本塁打・11打点」の加藤脩平(20歳/育成)。投手では「3勝2敗・防御率2.63」の高田萌生(20歳)が出色の成績を残している。
ただ、活躍を見せる彼らの中で、今季1軍への切符を手にしたのは冒頭で触れた北村のみ(6日昇格・13日抹消)。また、加藤など育成選手に関しても、今のところ支配下登録の話は聞こえてこない。
そんな彼らを差し置いて、首脳陣は田中俊太(打率.214・0本塁打・5打点)、ホルヘ・マルティネス(打率.250・1本塁打・12打点)、田口麗斗(1勝1敗・防御率4.80)、澤村拓一(1勝2敗・防御率3.28)といったパッとしない成績の面々を1軍に登用。しかし、この4名は全員活躍しているとは言い難く、マルティネスに至っては16日に抹消された。
こうした選手を抱えた上で勝てるならば話は別だが、チームは現在2位広島にゲーム差無しまで肉薄されるなど失速気味。ファンからは「せっかく若手がアピールしてるんだから首脳陣はもっと考えろ」、「選手起用で大事なのは実績ではなく状態だろ」といった声も挙がり始めているが…
文 / 柴田雅人