◎決定カード
▼3分5R 55.5kg契約
宮元啓介 対 高橋亮
昨年12月に両国国技館で開催された『KING OF KNOCK OUT』でスーパーバンタム級最強の1人と呼び声高い“双璧のジーニアス”江幡塁と激戦を繰り広げた宮元啓介。そして、同じく打倒那須川天心の最右翼と呼ばれていた小笠原瑛作からダウンを奪いドローまで持ち込んだ高橋亮(写真)の対戦が大阪大会第1弾カードとして決定した。
2016年12月のKNOCK OUT旗揚げ戦で小笠原瑛作に敗れ、ROAD TO KNOCK OUTから這い上がって来た宮元と、一気にスーパーバンタム級トップ戦線に名乗りを上げた高橋3兄弟の次男、亮の注目の一戦が実現する。KNOCK OUTでは昨年ライト級、今年はスーパーライト級、フライ級の初代王座決定トーナメントを開催しているが、那須川天心、小笠原瑛作、宮元啓介、高橋亮、江幡塁と、天心が頭ひとつ抜けている感はあるものの、スーパーバンタム級の強い選手が揃って来ている。スーパーバンタム級のトーナメント開催実現のためにも、天心以外の選手が知名度も含めて上げて行く必要があるだけに、宮元と亮の試合に期待したい、
「大阪や関西にはいい選手がたくさんいるので、地元の選手は出場してもらいたいと思ってます」
大阪大会を発表した際、花澤勇佑代表はこのように話していたが、KNOCK OUTでも激闘を披露した大阪のキックボクサー、タネ・ヨシホと、高橋3兄弟の長男、高橋一眞の参戦が決定した。
タネは、昨年10月の後楽園大会にて“ライジングドラゴン”能登龍也と激闘を繰り広げ、引き分けに終わったものの、フライ級トップ戦線に食い込んだ。さらに、今年2月に行われたNJKFで能登とWBCムエタイ日本統一王座をかけてリマッチに勝利。見事日本王者に輝いている。今年はKING OF KNOCK OUTフライ級トーナメントも開催される為、地元大阪では負けるわけにはいかない。ここで勝利しトーナメント優勝候補に躍り出ることが出来るのか注目される。またタネの活躍に触発されて、キックボクサーの活動を休止し、タネのマネージャー役を務めていた実兄の多根嘉輝も25日に復帰戦を行うことが決まっており、嘉輝も「KNOCK OUT参戦を目指す」と意気込んでいるのでこちらも注目だ。
2月12日に行われた「KNOCK OUT FIRST IMPACT」で居合いパンチャー・町田光からダウンを奪い、第1試合から会場を沸かせた高橋3兄弟の長男、高橋一眞。大阪大会については、大会後の一夜明け会見で、「ホームで試合が出来るのは心強い。めっちゃ盛り上げておもろい試合をします。」と宣言している。“狂犬”の異名を持つ一眞が地元大阪でどんな闘いを見せるのか楽しみである。
花澤代表は「大阪大会は通常のKNOCK OUTの大会として開催しますので、出場選手、対戦カード、演出などに対する姿勢は、東京大会と変わりません」と話していることから、宮元のように関東のレギュラー選手はもちろん、地元大阪にはレギュラーの山口兄弟もいるだけに、全国の強豪選手が大阪に集結するだろう。また「2020年会場問題」も踏まえて、今後は大阪(9月も開催決定)だけではなく、名古屋などでも開催することが予想される。
KNOCK OUTにはエディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館)での地方初のビッグマッチ開催を目指して、人材豊富な関西のキック熱が爆発するような大会をしてもらいたい。
取材・文 / どら増田
カメラマン / 広瀬ゼンイチ