NSCの実態は、芸人がエピソードトークで語る以外には、ネット上にもほとんど情報がない。こちらも、ネット上での不用意な情報発信が禁じられているためだろう。
そうした中で、今回の闇営業問題に沈黙を貫くあの有名芸人が、NSCの実態を暴露していた。
「オリエンタルラジオの中田敦彦ですね。2013年に出版した自伝的小説『芸人前夜』(ヨシモトブックス)内において、NSCの様子が記されています。この本は自身の生い立ちから、バイト先でのちに相方となる藤森慎吾に出会い、ともにNSCに入り頭角を現すまでが、詳細に記された本です。『出版にあたり一部脚色が加えられている』と断り書きがあるものの、ほぼ実体験ベースの話と見て良いでしょう」(芸能関係者)
『芸人前夜』に記されているNSCの実態は、かなりシビアだ。養成所そばのコンビニは、過去に生徒が騒いでクレームが来たため使用禁止となり、近くの公園も、ネタ合わせなどで苦情が来るため使用禁止。もし使った場合は、即刻クビが言い渡される。ただ、「お前はクビ」と言われても、「頭を丸めて事務所掃除を1か月するならクビ取り消し」といった温情措置もある。
レッスンの前には口臭チェックがあり、臭うと怒られるともある。こちらも客前に出るから、エチケットはしっかりしろということなのだろう。こうした厳しい環境のため、4月に始まり、夏までには半分は辞めていったという。
さらに、NSC内では恋愛禁止ルールもあった。ただ、中田はこっそり同期の女性と付き合っており、これは『人志松本のすべらない話』(フジテレビ系)でも披露されたエピソードだ。
こうした厳しさをわかって、敢えて行く場所というのがNSCなのだろうが、さすがに「死亡しても吉本は責任を持たない」誓約書にサインさせるのは、行き過ぎた行為とは言えそうだ。