同番組は、事件発覚の第一報が流れた当日夜、放映予定だった。しかし、事態を重く見て、急きょ見送り。TOKIOの後輩にあたる関ジャニ∞・大倉忠義が出演した翌週(5月2日OA)からは、通常運転となった。しかし、その後は、出演者全員がワンフレームに収まる引きの画はなく、画変わりしない聞き手がムダにカメラに映り続けるといういびつな編集が続いた。山口が1秒でも映るまいと奮闘した、スタッフの血のにじむ努力が垣間見えた。
5月23日のオンエア回では、ジャニーズタレントと縁が深いヒロミが登場。4人体制になった初の収録で、芸歴32年の大ベテランを招いたのは大正解だ。これまでにヒロミは、国分太一が人生の岐路に立った時に、必ずといっていいほど共演しているとあって、言葉の端々に重みを感じさせた。
ヒロミという緩衝材をはさんで、翌週(5月30日)にやってきたのは、TOKIOの後輩・生田斗真。映画『友罪』のPRだった。この回は、バタバタのなか放映に踏みきった大倉の回と異なり、番組枠の40分を丸々トークに費やした。再びスタートしたのは、番組恒例「ジャニーズ入所年表」だ。
本人の供述をもとにして、その穴を埋めている真っ最中の年表。稀に本人の記憶違いがあるため、指摘の声もあがるが、そんな相違点の訂正も踏まえて今、確実性に富んだ年表が作成されている。古くは、ゲストに来た佐藤アツヒロ、V6・長野博といった86年入所組から、最新デビューユニットであるKing&Princeの10年代まで。とかく、資料性がある。
この陰に隠れて、ジワジワ人気・シンミリ感動が高まっている企画が、「23時23区のオンナたち」だ。これは、1日の終わりの23時ごろ、街にいる女性をキャッチして、今日は何点だったかを自己採点してもらうVTRもの。都会の雑踏に飲まれ、職場や学校で闘う女性は、今日を終えるとき、どんな感想を抱くのか。強さや弱さ、嘆きや苦しみ、嬉しさや後悔などがダダ漏れになるのが、この時間帯。観ているメンバーもゲストも決まって、感傷的になる。
週の真ん中水曜日。TOKIOは今、普通でいられる喜びを噛みしめ、立ち上がろうと必死。だからこそ、彼ら4人には明るい兆しが見えているといっていいだろう。