強豪国への仲間入りを果たすため、これからもあらゆる面での挑戦が続いていく日本代表。ただ、現時点において、既に並み居る強豪国と肩を並べている数字もある。それが21世紀のW杯におけるベスト16進出回数だ。
2002年日韓大会から今大会まで、過去5回行われてきた21世紀のW杯。日本はこの5大会の内2002年日韓大会、2010年南アフリカ大会、そして今大会でグループリーグを突破し、16か国で争う決勝トーナメント進出を果たしてきた。
“進出率60%”という成績を残している日本だが、これと同様の数字を記録しているのがアメリカ、ウルグアイ、オランダ、スイス、スウェーデン、フランス、ベルギー、ポルトガルの8か国。まごうことなき強豪国が顔を揃えるこのラインナップに、日本も仲間入りを果たしているのだ。
日本がW杯に初めて出場したのは、20世紀最後の大会である1998年のフランス大会。出場するだけでも大変なことだったこの時代から考えると、日本サッカーは相当なスピードで成長を続けているといっても過言ではない。
また、フランス大会で共にW杯初出場を果たしたクロアチア、ジャマイカ、南アフリカのその後を見ても、その急成長ぶりは大いに伺える。クロアチアは初出場でいきなり3位に入るなど大躍進を見せるも、その後は4大会の出場でベスト16進出は今大会の1回のみ。南アフリカは2大会に出場し、いずれもグループリーグ敗退。そしてジャマイカに関しては、これ以降W杯に出場することすら叶っていない。
20年の時間をかけ、着実に成長を続けている日本サッカー。このような成長速度を維持することができれば、今大会で手が届かなかったベスト8進出もそう遠くない未来に実現することだろう。
文 / 柴田雅人