芸人と役者との対比についてたけしは、かつての高倉健さんとの秘話を例に挙げて解説。たけしによれば、「高倉健さんがある日、俺のラジオで『いくら高倉健でも漫才は出来ないだろうね。俺は役者も出来るし、漫才も出来る』って俺が言うのを聞いたらしくて、その後、その気になって田中邦衛さんに電話しちゃったらしい。『邦衛ちゃん、漫才やんない?』って」と大物俳優2人が芸人のたけしにライバル心を燃やしたことがあったと紹介。
「それで自由が丘の喫茶店で待ち合わせたらしいんだけど、お互い無口なの。ネタ合わせしようって言っても両方ともしゃべんなかったって。その後、ギャグ一つも出来なくて、『やっぱりたけしの言う通りだな。俺たち役者しかできねぇよ』って」と高倉さんらが白旗を上げたエピソードを明かすと、改めて芸人のボキャブラリーの高さを絶賛。
「怖い役とか、殺し屋や変質者は、お笑いタレントのほうが向いている」と映画監督の立場から芸人の役者器用についても持論を展開。自身も過去、実現はしていないものの、FUJIWARAや池乃めだかといったお笑い芸人にオファーを出した経験があることを明かしていた。
たけしと劇団ひとり、澤部の共演CMは29日から放送される。
(取材・文:名鹿祥史)