そんな中、もっとも注目を集めているポイントのひとつが、歴代ヒロインが続々出演しているという点。ヒロイン・なつ(広瀬すず)の育ての母を演じる松嶋菜々子は54作目『ひまわり』のヒロイン。第2話には朝ドラ1作目『娘と私』のヒロイン、北林早苗が出演し、その後も続々歴代ヒロインが登場している。
「今後も31作目『おしん』のヒロイン・小林綾子、41作目『純ちゃんの応援歌』の山口智子や、76作目『どんど晴れ』の比嘉愛未、77作目『ちりとてちん』の貫地谷しほりらの出演がアナウンスされていますが、もっとも注目を集めているのは、やはり88作『あまちゃん』のヒロインであるのん。社会現象を巻き起こし、経済効果は32億円超とも言われ、大ヒット作になりました」(ドラマライター)
『あまちゃん』をきっかけに、若い世代が朝ドラを視聴するようになったとも言われているが、朝ドラファンの間では「出演してくれたらいいけど、現実は甘くないよね」「ヒロインがアニメーター目指す話だから、声優役で出てほしいけど無理だろうな」という諦めムードも漂っている。
「『あまちゃん』で大ブレイクしたのんですが、15年に無断で個人事務所を設立していたとして、当時所属していたレプロエンタテインメントと対立。報道が過熱したことで、ラジオのレギュラー番組やCM降板が相次ぎ、実質活動休止に追い込まれました。いまだのんと事務所の対立は続いています。『なつぞら』にはレプロエンタテインメント所属の女優・福地桃子がヒロインの義理の家族として出演していることもあり、出演の可能性は非常に低いと考えられます」(同)
現在発売されている『なつぞら』のガイドブック『連続テレビ小説 なつぞら Part1』(NHK出版)には、のんが歴代ヒロインのひとりとして主演作『あまちゃん』にコメントを寄せているものの、レプロ時代の「能年玲奈」名義で、アーティスト写真も当時のもの。これについても、「これがNHKとレプロとのギリギリの妥協点か…」「コメントすらレプロ通さなきゃだから出演は絶対ないね」という声が聞かれている。
歴代ヒロインの中でも大きな功績を残したのんだが、『なつぞら』出演は絶望的かもしれない――。