秋葉原駅から徒歩十分程、賑やかな電気街を抜け、少し歩いたところに柳森神社はあります。
柳森神社は、室町時代の長禄2年(1458年)に、太田道灌公が江戸城の鬼門除けとして、多くの柳をこの地に植え、柳の森の鎮守として祀られたのがはじまりとされます。
万治2年(1659年)に、神田川掘割の際に現在の場所に移されました。
境内社の福寿社は、五代将軍綱吉の母・桂昌院が信仰していた福寿神(狸)を祀っています。
八百屋の娘から将軍の生母になった桂昌院にあやかりたい女性たちに、かつて崇められていたといいます。
柳森神社を訪れますと、まず、ここの一番の特徴である『おたぬき様』と呼ばれる親子狸の石像二体に目を惹かれます。
このおたぬき様の像には「たぬき=他を抜きん出る」という意味があり、勝負事や立身出世、金運向上などのご利益があるといわれています。
おたぬき様の像は凛々しくも可愛らしくもあり、心がとても癒されました。
境内はそれほど広くはありませんが、脇にはベンチと灰皿が置いてあり、一休みしながら喫煙をすることもできます。
秋葉原という街からは想像もできないほど、静かで心の落ち着く場所です。
私が訪れた際には、社務所が閉まっており、お守りを買うことができなかったのですが、調べてみたところ、神社の隣にあるお店でもお守りを売っているようです。
それは、たぬきの親子をかたどった置物のお守りで、お供物(甘いものを好むらしいです)を供え祈願をしたあとに、大きいほうは家に祀り、小さいほうを持ち歩くと、福徳を授かると言い伝えられているそうです。
近々また訪れて、今度はそのお守りを買ってきたいと思います。
(「実話怪談記者」へみ 山口敏太郎事務所)
参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」
http://blog.goo.ne.jp/youkaiou/