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競技普及のきっかけとなるか 新しい野球の形「ベースボール5」とは?

 2020年の開催まで2年後と迫った東京オリンピック。この大会では33競技・339種目が行われることが決定しているが、中でも注目の度合いが高まると予想されるのが野球・ソフトボール。日本国内において人気を誇る競技ということもあり、楽しみにしている方は多いだろう。

 開催国によって提案される“追加種目”として2008年の北京大会以来となる復帰を果たした野球・ソフトボール。しかし、残念なことに今後も採用され続けると決まっているわけでは無い。東京の次にオリンピックの開催都市となるフランス・パリの出方次第では、再びオリンピックから姿を消してしまうということも考えられる。

 東京以降も野球・ソフトボールを存続させるためには今以上の、特に欧州圏での競技普及は避けて通れないが、今月1日に世界野球ソフトボール連盟(WBSC)は競技普及に向けた一手を打ち出した。それが「ベースボール5」だ。

 各チーム5人・5イニングで行われる「ベースボール5」。打者は柔らかいゴムボールを自分でトスし、それをバットではなく手で打つ。守備側に投手は存在せず、内野5人でその打球を処理する。打球は内野で必ずワンバウンドさせなければならないため、ホームランという概念は存在しない。打者は打った後一塁に向かうが、野球のように駆け抜けることはできない。これがこの新競技の大まかなルールだ。

 野球の普及においては、これまで“試合時間が長い”“道具にお金がかかる”“球場を建設する必要がある”といった問題がネックとされていた。しかし、ゴムボールと塁間13mの内野を確保できるスペースさえあれば、どんな場所でも5イニングで試合ができる「ベースボール5」では、これらの心配がない。手軽で簡単に行える競技となれば、欧州圏でも普及する可能性はあるだろう。

 従来の野球の弱点をカバーしたルールとなっている「ベースボール5」。オリンピックでの野球・ソフトボール存続に向けた、競技普及のきっかけとなることはできるだろうか。

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