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働いたことのない70代男性に、ノーブラ女性? アンガ田中がディープゾーンに潜入して話題

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アンガールズ・田中卓志

 「普通、ロケだったら、『この人は無視しなきゃいけないな』って人にどんどん話しかけていく番組」……。ロケを終えたアンガールズ・田中卓志は疲弊した表情で振り返った。ウソのような登場人物のキャラクターと、理解しがたい実話。ぼっ発するアクシデントと、予期せぬケンカ。本来、“地上波では無視しなきゃいけない人”を目の前にしたとき、芸人のレポーターは、ツッコむのか、逃げるのか。その判断力が問われるロケだった。

 その番組は、テレビ朝日の月曜深夜のバラエティ枠『キタイチ』(「期待値」の意味)の番組『ディープな街で昼から何してる?』(8月6日放送分)だ。タイトルの通り、駅前で酒を飲む人や公園で座っている人、居酒屋にいる人などに「昼から何をしているのか」と聞く内容だ。話を聞いたとしても、放送に耐えられる人物なのかという危惧がついて回る。芸人にとって疲労感を伴う仕事であることは、想像に難くない。

 田中が訪れたのは、東京都江東区の中でもディープな場所・亀戸。路地に一歩入れば、レトロ感がある一杯飲み屋がひしめき合い、公園には酒の空き缶が散見される。そこで生きる人と話すことで、知られざる“日本の今”を見る……ことができれば御の字ではある。

 ロケに臨んだ田中は、駅前の公園に向かおうとした。そこに「カメリアプラザ(亀戸文化センター)に行くの?」と一方的に話しかけてきたのは、ド派手な服をまとい、滑舌が悪すぎる中年の女性。ノーブラだとはっきり分かる格好だった。彼女は独り言を口にしながらプラザに入り、田中はようやく公園を訪れることができた。

 田中が話しかけようとしたのは、「今はもう勃たない」が「4回離婚した」73歳の小林さんという人物。聞けば、「口の中に残っていた牛丼の残りをハトにあげている」最中だったという。博打で生計を立ててきた小林さんは、働いたことがない。1回の博打で、360万円当てたこともあるという。まさに、ビンゴな人選だ。

 スタッフが彼に出演許可を取っていると、背後から近づく女性が……。先ほど話しかけてきた中年女性だった。68歳の八木さんと名乗る女性は、カメリアプラザで食べたホットケーキを口の中に残したまま、田中に話しかけてきた。いわく、「今日だけ飲みこまないの」。スタッフから手渡されたライチジュースを飲んでもまだ、ホットケーキは口に残ったまま。八木さんは一方的に話して帰ろうとしたが一転、自身の弟が東映にスカウトされたことを報告するために戻ってきた。再び帰ろうとしたが、田中が広島大学出身ということが気になって、また戻ってきた。結局、八木さんは4度もカメラに背を向けたのだ。

 最後に訪れた立ち飲み居酒屋では、田中が老紳士から「あんたらバカだね」と激怒されると、対面の客が「アンタのほうがバカだよ」とケンカ。地雷を踏む前に、田中は外に逃げた。

 次回(13日)も『ディープな街で昼から何してる?』を放送する。平成ノブシコブシの吉村崇が東京・小岩を探訪する予定。どんな“濃厚民族”に出会えるのか。吉村は田中のクオリティを超えられるのか。2人を比べて視聴するのもいいだろう。

(伊藤雅奈子)

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