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東京都の「唾くれおじさん」に有罪判決下る!

 前例がないと思われる異様な事件の判決が下った。

 小学生の女児の唾を集めてビデオに撮影したとして、東京都迷惑防止条例違反(常習卑猥=ひわい=行為)の罪に問われた東京都東久留米市の警備員・水野稔彦被告(56)に、東京地裁立川支部は3月27日、懲役10月、執行猶予4年(求刑懲役10月)の判決を言い渡した。

 地元の子どもらから、通称「唾くれおじさん」と呼ばれていた水野被告は、判決によると、09年9月〜10年11月にかけ、都内で8〜10歳の女児7人に「研究に使うから、唾ちょうだい」などとウソを言い、フィルムケースに唾を吐き出させ、ビデオ撮影した。

 争点となったのが、水野被告の行為が卑猥な言動に当たるかどうかだった。弁護側は「みだらな言動に当たらない」と無罪を主張していた。

 しかし、有賀貞博裁判官は判決理由で「被害者の羞恥心や嫌悪感は大きく、成育に及ぼす悪影響が心配される」と指摘。「社会通念上、性的道義観念に反する下品でみだらな言動に当たる」と述べて、有罪とした。

 水野被告は女児の体に触れたり、危害を加えたわけではないが、女児らの精神的な被害を重んじた判決といえる。

 水野被告は昨年6月に逮捕されたが、「女の子を自分のものにしたかったが、連れて行けないので、分身として唾を持ち帰った。17年間で4000人に声をかけた」と供述。自宅からは女児約200人分の口の中や、唾を出す姿を映したビデオテープやフィルムケースが押収されており、常習性は相当なものだった。
(蔵元英二)

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