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これから要注意! ニオイの仕組みと梅雨時期の対策

 しばらく続いていた心地よい陽気も、これから湿気を帯びて梅雨時期に入ります。じめじめとした空気は汗をかきやすい。そうなると気になるのが、ニオイです。

 電車やエレベーターなどの狭い密室空間では特に感じます。それは他人ごとではなく、自分も不快なニオイを発している可能性が…。

 今回は、看護師の大木アンヌさんに、ニオイを発する仕組みと対策をお聞きしました。

■ニオイの原因はアポクリン腺から出る汗
 「汗は、皮膚にある汗腺と呼ばれる器官から分泌します。汗腺は主に2種類。エクリン腺とアポクリン腺です。エクリン腺から出る汗は、ほぼ水分のためサラッとしていてニオイを発しません。アポクリン腺から出る汗も、それ自体は無臭。ですが、タンパク質や脂質などを含んでいるため、雑菌により分解、酸化されることでニオイを発してしまいます。アポクリン腺が多く存在する体の箇所は、ワキ、乳首周辺、性器周辺、肛門などです」

■ニオイ予防には動物性タンパク質を控える
 「ワキの下にあるアポクリン腺から発せられるニオイが、ワキガと呼ばれる症状。食生活を改善することで、症状の軽減が可能になります。特に、動物性タンパク質が大きな要因となるので、肉の摂取を控えるといいでしょう。他にも、普段から運動して汗をかくことで汗腺が鍛えられ、ニオイの緩和に繋がります。食生活や運動などによる効果は、すぐに出るわけではありません。即効性があるのは、制汗剤を使用することです」

■制汗剤は殺菌効果のあるものを
 「市販されている制汗剤も種類は様々。スプレータイプのものやロールタイプ、スティックタイプのものなどがあります。ニオイがそれほど強くないのであれば、スプレータイプのものを使用すると、ほどよい制汗力と消臭力が得られます。ニオイが強い方であれば、ロールタイプやスティックタイプ、もしくは指で直接塗るクリームタイプのものをお勧めします。その際に、あまり香りが強いものを選んでしまうと、ワキガのニオイと混じり、かえって複雑なニオイとなってしまう場合があるので注意しましょう。シートタイプのものもありますが、ワキガの原因は雑菌ですので、しっかり殺菌効果のあるタイプを選ぶといいでしょう」

 ニオイは自分で気がつかないことも多いし、周囲も伝えづらいという難点があります。ニオイ問題はデリケート。これからの時期は特に注意して、常にケアしておきたいところですね。

【取材協力】大木アンヌ
ルーマニア人ハーフの看護師。家庭や恋人同士で使える簡単な医療の知識を少しでも伝えていくため、ライターとしても活動中。

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