中日は19日、ナゴヤドームで今季の本拠地での全日程を終了。主催72試合の観客動員数は214万3963人(1試合平均2万9777人)で、前年の219万3124人(1試合平均3万460人)からわずかながら減少した。
球団初の2連覇を達成したにもかかわらず、観客動員が伸び悩んだことは深刻で、これが落合監督解任のひとつの要因ともいわれている。今季の不人気を象徴したのが、終盤の10日から13日に行われたヤクルトとの天王山4連戦。10日こそ祝日ということで3万人(3万3192人)超えしたものの、11日からの3連戦は平日とあってか、3万人すら超えず満員にはほど遠い入りとなった。
一方、中日のマジック2で迎えた14日からの敵地・東京ドームでの巨人3連戦には、優勝シーン見たさの中日ファンが数多く駆けつけ、連日超満員。15日の4万6794人は同所の巨人主催試合で今季ベスト、16日の4万6565人は今季ベスト2の入りで、巨人の観客動員に大きく貢献した。
そして、中日が巨人に3連敗を喫し、優勝が延びたことで、18日の横浜スタジアムでの横浜戦にも、中日ファンが殺到。本拠地最終戦とあって、外野自由席を無料開放したこともあったが、2万7518人の観衆が集まった。この観客数は、横浜の今季の同所での最高動員となった。優勝が決まっていたら、単なる消化試合となっていたゲームで、大入りとなったのだから、横浜球団としては笑いが止まらなかっただろう。
優勝しても、地元での観客動員が伸びなかった中日だが、最後の最後で他球団の観客動員に大きく貢献するという皮肉な結果となった。
(落合一郎)