奥田はレスリングで米国遠征の高校日本代表に選ばれるなど、さまざまな大会で優勝、入賞の経験を持つ。
さらに、世界寛水流空手道連盟で初段を取得。寛水流空手は、27年前に一時は対戦が具体化したアントニオ猪木と空手家・水谷征夫氏とが創設した団体で、猪木は名誉会長を務めており、IGFのリングで定と奥田の対戦が実現するのは偶然にしては運命的である。
デビュー戦の相手が決まった定は21日、UWFスネークピットジャパンで公開練習を行い「自分はプロなので、アマチュアの人には絶対に負けられない」とコメント。その太い太腿を見れば、いかにハードな練習を積んできたかは一目瞭然。
IGFの宮戸優光GMは「奥田君は高校レスリングで全国レベルですが、アキラはこの10か月、プロとして対等、またはそれを上回る修行を積んできたと思っています」と期待を寄せる。
鍛え込んでいるのは肉体だけではない。IGFの先輩である鈴木秀樹、パンクラス・バンタム級初代王者の井上学とのスパーリングでは、定は必死に食らいつき、前に出る気持ちの強さを見せた。
「激しいけど清々しい戦いを見せてほしい。彼らが見せるエネルギーがプロレスの未来につながる」(宮戸GM)。高校生対決への注目が俄然高まってきた。