アノ加藤事件前は、千代田区の町会有志が万世橋署員とともに隊列を組んで交通安全などの見回りを実施していた秋葉原電気街。現場の交差点は、当時から警察官がいたりいなかったりまちまちだったが、折々見るところ事件後〜現在までもそういった警備の様子は特に変わっていない。
「交差点は主に交通安全の配備なので、警官がいるときもいないときもあります。ただ、パトロールは事件のこともあり、いつも多めに回っていますよ」(万世橋署員)ということだが、
「まったくホコ天再開のメドは経っていません」(同氏)というのが再開の疑問に対する答えのようだ。
先日も訪れてみると、平日のためか昼も夜もサラリーマンの徘徊がほとんどだったアキバ。一番盛況なのは外国人向けの免税店だろうか。あとはそれほど街は混んでいない。
夜になると増えるチラシ配りのメイドたちも寒空の中若干さびしそうにみえた。
「この街の住人はすぐ忘れちゃうんですよ。事件を過去のことだと思っている人や当時から我関せず、という人も多いはずですね」(50代の電器店男性従業員)
この神田一帯は、江戸時代からの地名や旧跡もたくさん残る歴史ゆかしい土地柄。
その現在の中心的な存在である秋葉原電気街のホコ天再生には、もっとたくさんの人々の待望論が必要にも思える。
現在は献花台も撤去されているが、ホコ天の新たなスタートには遠いようだ。