問題は組み合わせで特に同じ大ギア選手との対戦なら併せて出ることも可能だが、小ギアの選手がつぶす気になって、仕掛けてきた場合には、カマし切られてしまうケースが多い。
特に新人の先行が相手の場合には、つぶすだけの仕掛けをしてくるからその点を注意しなくてはならない。
4回転で先行押し切りや豪快にまくった場合は格好がいい。その場面を見ていると、絶対に勝てるだろうと思いがちであるが、大ギアの場合には何回も踏み直しがきかない。かつては先行選手も主導権を獲り最低3回は踏み直しが出来たものだ。最近の1周22秒なんて言う早いタイムでは1回流すと簡単にまくられてしまう。
小ギアの先行選手は常に一周をモガキながら先行する練習をしている。特に練習場所に恵まれている地方の先行選手は地脚を付けて先行する練習をしている。したがって、格下でも確実に大ギアを叩きつぶす力を持っている。
追い込み選手がギアを上げた場合、目標選手によっては狙いを変えなくてはならない。調子が悪い時には、逆にギアを上げて離れるレースをしないように考えるが、これは逆に前の仕掛け如何によって、思惑がはずれる結果にもなりかねない。
先行選手も自分の着を狙うから、後ろまで面倒を見ていられない状態なのだ。
賞金が下がっている現状では、選手心理として、ポイントを何とか確保しなくてはならない。先行も余程、仲の良い追い込みでないと「相手の面倒まで見よう」という気持ちにはなれない。まして3番手まで連れて行こうなんて、考えても実行まではしないものだ。これが決まるのはA級戦の敗者戦くらいだろう。
ラインの3番手の追い込みがギアを上げてきた時には注意したい。それも組み合わせの都合上、とりあえず出来る即席ラインの場合だ。いつものラインのような義理はないから、展開次第では平気で乗り換えるし、余裕があるとまくり追い込みも打って来る。
穴配当は当たり前だが人気にならない追い込みが頭に突き抜けた時には穴党冥利である。連がらみが少なくて、ファンに3着一杯と思われる選手が頭になった時がそれだ。なかなか狙いにくいが実際、追い込み選手の力の差はそれほどないことも承知しておこう。少なくともS2に上がっている選手は不断の努力をしている。そういう選手を狙わない手はないと思う。