この日のメーンで、アンズ・“ノトリアス”・ナンセンとのライトヘビー級ワンマッチでデビュー戦に臨んだ泉。戦前から公言していたように打撃中心のスタイルで勝負に出た。
だが、試合開始直後からナンセンの左右のフックを被弾しダウン。最後は2分56秒、左フックから右ストレートを顔面にもらって流血。そのままマットに崩れ落ち、三崎和雄に伝授された必殺のヒザ蹴りを出すこともなく、KO負け。
今後については未定だが「(コーチの)安生さんと相談してスタイルを築いていきたいと思います。殴り合うのは1回で十分なので。攻めて、投げて、極めてということを戦略を立ててやっていきたい」と改善していく。
ホロ苦デビューとなった泉だが、ヘビー級はさらに厳しい現実が待ち受けていた。
戦極では年内にヘビー級のタイトルマッチを予定。
リング上で吉田秀彦VS石井慧の金メダル対決が名称変更後初の大会となる「SENGOKU RAIDEN CHAMPIONSHIP」(12月31日、東京・有明コロシアム)で実現することが正式発表され、否が応でもヘビー級戦線に注目が集まってくる。
ところが、戦極を主催するワールド・ビクトリー・ロードの國保尊弘取締役は「ヘビー級のタイトル戦に関してはアントニオ・シウバ選手VSジョシュ・バーネットあたりで調整したいと思います。日本人は現時点では(タイトル戦候補者は)いないですね。どういう勝ち方をするかにもよりますけど、吉田にしろ、石井にしろ挑戦するのは大みそかに勝ってからですね」と明かした。
なんと、現段階で同級のトップ戦線に日本人選手は一人もリストアップされていないのだ。
あまりにも厳しい現実をつきつけられた日本人ファイター。この評価を覆すためにも今後の巻き返しに期待が集まる。