警視庁によると、所有者の男性が、足元のキャリーケースの中でモバイルバッテリーから煙が上がっていることに気づいたという。男性は連結部分に移動し、バッテリーに衣類をかぶせて消火した際、右手に軽いやけどを負ったとされている。ほかにけが人はなかった。
22日には、東海道新幹線の東京発新大阪行きの「のぞみ411号」で、座席ポケットに入っていた乗客のモバイルバッテリーが発火。けが人はいなかったものの、座席の一部が焼けるなど、新幹線内での事故が相次いでいる。
2つの事故でどのメーカーのものが用いられていたのかは不明だが、ほとんどのモバイルバッテリーにはリチウムイオン電池が採用されている。リチウムイオン電池は、電解液として可燃性の有機溶剤を使用しており、内部が高温になると膨張したり発火したりする恐れがある。
ネット上では「モバイルバッテリー消火袋の携帯が必要」「メーカーやバッテリーの扱いなど検証が求められる」「高くてもいいから安全なものを使いたい」「危険物認定したほうがいい」「リチウムイオン電池の製造・販売が禁止になる日が来るかもしれない」など、さまざまな意見が上がった。
モバイルバッテリーを使う際は、傷や膨らみ、動作を確認し、少しでも異常を感じたら使用を止め、専門業者やリサイクルボックスで適切に処分しなければならない。暑さが続くなか、モバイルバッテリーやノートパソコン、携帯型扇風機など、リチウムイオン電池内蔵のものの扱いには十分注意したい。