田口は監督推薦で選ばれている球宴第1戦が行われた19日、出場選手登録日数が7年に達して国内FA権の資格取得条件を満たしたとのこと。本人は翌20日、自身の公式Twitterに「思うような結果を残せないシーズンも多々ありましたがプロ野球選手としての新たな勲章を手にする事が出来ました。 ジャイアンツ、スワローズと共に1軍の活躍の場をくれたチームに本当に感謝しています」と感謝の旨を投稿している。
今オフにFA権を行使するかについては「まだまだ今はチームのことしか考えていない」として明言を避けたという田口。ただ、ファンの間では争奪戦が勃発する可能性は高いという見方は少なくないようだ。
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「田口はプロ入りから2021年までは先発・リリーフの両方を務めていましたが、2022年からはリリーフ一本での起用に。同年は『45登板・1勝1敗18ホールド2セーブ・防御率1.25』、今季は前半戦を終えた17日時点で『32登板・1勝2敗5ホールド21セーブ・防御率1.71』と高い安定感を誇っています。加えて、年齢はまだ若く過去に大きな故障もありませんので、今オフを最大の売り時と考えてFA行使する可能性は十分考えられるのでは」(野球ライター)
田口は昨年12月の契約更改では1800万円増の年俸8800万円(推定)でサインしているが、近年の成績を踏まえるとリーズナブルともいえる。ブルペン不安を抱える古巣の巨人、田口の出身地・広島の球団で守護神・栗林良吏の不調が続くカープなどが獲得に乗り出してもおかしくはなく、ヤクルトも相応の条件を用意して慰留に努めるだろう。
争奪戦勃発なら最低でも年俸1億円は超えそうな田口だが、一部からは素行面が評価に響くのではないかという見方もある。田口は巨人時代から気迫あふれる投球を持ち味としているが、相手打者を抑えた際の雄叫びやガッツポーズがオーバーリアクションではないかと度々物議を醸している。
また、今年5月20日には、同日のDeNA戦でヤクルト側の3死球(田口は無関係)が原因で起こった乱闘騒ぎについて、試合後に自身のTwitterで「勝負に行って結果としてああなってしまっただけ もちろんどの投手も申し訳ないって気持ちになっているのは間違いない」と説明したところ、一部ファンが「当てた側の球団が言うことか」と田口を批判。
すると、田口は同日に行ったインスタライブの中で、一部ファンに対して「同じ土俵に立ってないし、同じレベルの世界で生きてないって、俺思っちゃうんよね。そういう人のこと、申し訳ないけど、見下してしまうんですよ」と発言。プロとしての自覚を欠いているとまたも批判が集まり、翌21日に自身のTwitterで「この度は僕の失言により不快な気持ちをさせたファンの皆様 本当に申し訳ありませんでした」、「アンチの方に対してこう思ってますという発言が、普段から応援してくださっている方に対しても同じ様に伝わってしまいました」と謝罪する事態になっている。
成績は十分だが、不必要なトラブルを起こすリスクも抱えているといえる田口。それでも今オフ争奪戦が勃発するのか、それとも権利行使せずすんなり残留するのかは要注目だ。
文 / 柴田雅人
記事内の引用について
田口麗斗の公式Twitterより
https://twitter.com/taguchi90
田口麗斗の公式インスタグラムより
https://www.instagram.com/taguchi_34