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広島・栗林の不調、原因はWBCの後遺症?“脱ヒミツ主義”の新井監督が隠すほど状態は深刻か

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新井貴浩監督(写真は現役時代)

 「7連敗」だ。4月4日、本拠地・マツダスタジアムで行われた阪神戦も落し、広島は開幕から“4戦白星ナシ”。今季から指揮を執る新井貴浩監督の表情も暗い。

 「彼はウチのクローザー。信頼は変わらない」

 8回裏に同点に追いつき、クローザーの栗林良吏投手をマウンドに送った。

 阪神の最後の攻撃をゼロに抑え、「サヨナラ勝ち」の雰囲気を作りたかったが、栗林が1点を与えてしまう。そのイニング途中、コーチがマウンドに行き、何かを確認するシーンも見られたが、

「話の内容は言えない。こっちのこと」

 と、記者団の質問に首を振った。

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 “らしくないコメント”だ。新井監督は就任直後、選手の故障状況も伝えると語っていたからだ。

 近年、プロ野球界では選手が故障した時、「コンディション不良」なる言葉が使われるようになった。ケガの具合を明かすことは「対戦チームに教えるのも同然」の考えが広まったからで、新井監督の“脱ヒミツ主義”には、ファンサービスと「不慮のケガはともかく、選手に自己管理を徹底させる」決意が込められていた。

 「栗林は腰を痛めて、WBC中に侍ジャパンを離れました。球団は『軽症』と伝えていましたが」(ベテラン記者)

 現時点では憶測の域を出ないが…。

 なぜ、開幕から4試合しか消化していないのに「7連敗」かと言うと、広島は昨年9月11日の巨人戦以降、マツダスタジアムで勝っていない。同4日のDeNA戦に勝利し、「同球場499勝目」。通算500勝のメモリアルは“お預け”になったまま、今シーズンを迎えてしまった。

 「打線の低迷が気掛かりです。開幕から2試合続けて完封負け。トータル19イニング目でやっと点が入った」(プロ野球解説者)

 新井監督も手を打ってきた。「打線強化」は昨季からの課題で、新井監督は一塁などを兼任させてきた捕手の坂倉将吾を「キャッチャー一本」で起用していくと決めていた。

 坂倉の打撃力には定評があった。去年までの正捕手・會澤翼選手も勝負強いバッティングがウリだったが、坂倉が定着すれば、世代交代も加速する。

 その坂倉がこの日、2ランアーチを放ち、新井監督の期待に応えた。しかし、

 「同点に追いついた直後の9回表、阪神・大山(悠輔)に決勝打を許しました。坂倉の配球ミスです。初球、2球目にフォークボールを続け、大山は直球狙いに変えてフルスイングしました。去年まで野手を兼務していたせいで、駆け引きの勝負カンが鈍っています」

 ネット裏に陣取っていたセ・リーグ球団のスコアラーがそう指摘する。

 9回裏、広島は走者を出したが、牽制球で一・二塁間に挟まれてタッチアウト(記録上は盗塁死)。阪神の新ストッパー・湯浅京己に対し、「牽制球がイマイチ、走者を出してもクイックで投げない」と広島ベンチは対策を講じていた。しかし、岡田彰布監督がそれを逆手に取って、ワナを仕掛けたそうだ。新井監督も勝負どころを見誤ったようである。

 4月5日の広島先発が、遠藤淳志投手と発表された。500勝に王手を掛けた昨年9月11日の先発投手も遠藤だった。メモリアルと「初勝利」を新井監督に届けてもらいたい。(スポーツライター・飯山満)

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