『ワイドナショー』は2013年10月スタート。松本の時事ネタへのコメントは何かと注目されてきた。松本ありきの番組だったと言えるため、今後の舵取りは厳しいものを迫られるかもしれない。さらに、これまでにも松本の降板示唆や打ち切りが取り沙汰されるトラブルが続いてきた番組でもある。
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2017年5月28日の放送では、映画監督の宮崎駿の発言として紹介された内容が、事実ではなかったと発覚。インターネット上に出回っている真偽が不明な情報をスタッフがそのまま使ってしまったようだ。松本はこの件に強い不快感を示し、「次に同様のことがあったら降りる」とも明言していた。
同年8月には、作家で政治活動家の乙武洋匡氏の元妻が代理人の弁護士を通じて、乙武氏らに精神的損害の賠償を求める提訴を行った。16年11月27日に乙武氏が番組出演時に話した内容が、離婚時の取り決めに定めた守秘義務違反にあたるとしたためだ。これに関し、松本が17年8月13日の放送で「番組を見て嫌な思いをされたんだったら、個人的には本当に申し訳ないと思っている」と番組内で謝罪。これを受け、乙武氏の元妻は訴えを取り下げたと言われている。エンタメ度の高い番組作りが生み出した弊害とも言えそうだ。
記憶に新しいのが、2019年1月13日放送で松本が指原莉乃に発した「お得意の体を使って何とかするとか」という枕営業をイメージとさせる発言だ。これがセクハラであると批判を受け、松本は翌週の放送で「テレビに出た時は、堅苦しく喋らないといけない世の中になってきた」とコメントしている。
松本としては、番組での発言がたびたび切り取りのような形で報じられることにも不快感を示してきた。そうした小さい不満が積み重なり、今回の降板に至ったのかもしれない。