信千世氏は自身のホームページに家系図を掲載し、伯父の安倍晋三氏のほか、曽祖叔父に佐藤栄作元首相、曽祖父に岸信介元首相など、錚々たる面々がいると主張した。これに批判が殺到し、現在は家系図は削除された。さらに家系図には女性の名前が記されていない点も批判を集めた。
>>秘書官の差別発言の以外も、オフレコ破りで辞任に追い込まれた政治家たち<<
信千世氏としては、サラブレッド一家としての血筋をアピールしたかったのかもしれないが、逆効果となってしまったと言えるだろう。
同様の炎上を招いてしまったケースとして、2019年の参議院議員選挙の東京選挙区に立憲民主党から立候補した山岸一生氏のケースがある。
東京選挙区の定員は6名。山岸氏は事前の下馬評では当選可能性が取り沙汰されていたが、結果は次点となる7位で落選。一方、日本維新の会から立候補した音喜多俊氏が当選した。
山岸氏の敗因の一つと指摘されているのが、ポスターの文言だった。元朝日新聞記者の職歴とともに、筑駒こと筑波大付属駒場中・高、東大法学部卒と学歴が書き込まれていた。名門進学校から東大、朝日新聞と錚々たる経歴をアピールするかのような姿勢は有権者の反発を招いてしまったと言える。
政治活動家で作家の乙武洋匡氏も、2019年7月22日のツイッターで「なぜ『筑駒・東大』をアピールしたのだろう。ご本人が学歴を重視する価値観だったのか、有権者がそこに惹かれると思ったのか。いずれにしろ戦略ミスだったのではないだろうか」と指摘している。
山岸氏は2021年の衆院選で、練馬区西部などを選挙区とする東京9区から出馬し当選。この際、ポスターで学歴や職歴が強調されることはなかった。
やはり、エリートアピールは嫌われてしまうのかもしれない。
記事内の引用について
乙武洋匡氏のツイッターより https://twitter.com/h_ototake