阿部は中日のプロ14年目・37歳の谷元圭介、野球解説者・井端弘和氏(元中日他)と共に番組に生出演。プロ入りした2016年から今季までプレーした中日時代の思い出や、11月15日に決まった楽天トレード移籍を球団から知らされた際の心境などを話したが、その中で今季後半戦で務めた三塁守備にやりにくさを感じていたことを明かした。
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阿部は二塁が本職の内野手で、今季前半戦も主に二塁を守っていた。ただ、チームを率いる立浪和義監督は石川昂弥、高橋周平と三塁手が相次いで故障したことなどを理由に、7月末スタートの後半戦から阿部を三塁で起用している。
シーズンを通して56試合で三塁を守った阿部だが、感想について聞かれると「いやもう…緊張してましたずっと」、「(打席との)距離も近かったんですごい怖かったです」とコメント。本職の二塁より強い打球が飛んできやすいこともあり、内心恐怖を感じながらプレーしていたことを明かした。
自身も現役時代に二、三塁の守備経験を持つ井端氏は、阿部の話を受け「二遊間やってると(バットとボールが)当たるところは見えるんですけど三塁は見えないので、いきなりなんかドーンと(打球が)飛んでくる感じがするのでそこは難しいですよね」と発言。三塁は二遊間に比べ、打球方向を予測しにくいため守りづらい面があると補足した。
阿部の発言を受け、ネット上には「経験乏しいなりに三塁こなしてた印象だけど内心ビビってたのか」、「守備位置が打席に近いとそんなに心理的圧力を感じるものなのか」、「打球予測が遅れたら捕球、送球体勢にも響くしかなり気を張りそうではある」、「守備の名手(GG賞7回)だった井端も言うくらいだから相当難しいんだろうな」といった驚きの声が寄せられた。
今季の阿部は本職の二塁で「73試合・失策3・守備率.992」、三塁で「56試合・失策3・守備率.976」と、三塁の方が守備成績が悪くなっている。また、昨季までは通算6試合出場とそもそも三塁の経験が乏しかったこともあり、今季後半戦はかなり神経を使ってプレーしていたようだ。
新天地となる楽天は二塁に絶対的主砲・浅村栄斗がいるが、阿部は浅村と併用するために三塁起用されるのか、それとも浅村が一塁などにコンバートした上で二塁起用されるのかは未定。石井一久監督ら首脳陣はどのような起用法を考えているのだろうか。
文 / 柴田雅人