「フェルミのパラドックス」とは、地球外文明が存在する可能性が高いにもかかわらず、人類がそれに一度も遭遇していないという矛盾をさすものだ。我々の文明が宇宙で唯一の文明であるとは考えられないが、他の知的生命体の存在を示す証拠がまだ見つかっていないのも事実である。
>>「宇宙人からのコンタクトに今すぐ備えるべき」科学者がエイリアンと対面したときの手順を整備<<
そんな中、エルサレム・ヘブライ大学の宇宙物理学者アムリ・ヴァンデル氏が新しい論文の中で、別の可能性を提唱している。「もし、広い宇宙に生命体が普遍的に存在し、知的な地球外生命体は高度な技術を持つ文明とのコミュニケーションにしか興味を示さないとしたらどうだろうか?」と。
我々人類も確かに科学技術を身につけているが、未だに広大な宇宙空間の離れた所に存在する証拠を見つけられるまでには至っていない。
我々の技術力でも惑星の軌道上にある巨大な構造物を検出できるが、我々が発することのできる電波は約100光年先の宇宙にしか届かない。それに気づく可能性のある宇宙人の数はかなり限られている可能性が高いという。
「数十光年以内にいる銀河系内の誰かが、この種の電波を受信していない限り、私たちの技術にまったく気づいていない可能性が高いのです」とヴァンデル氏は語る。
また、広い宇宙を旅することのできる高度な技術を持つ異星人にとっては、電波は廃れてしまった技術である可能性もあり、魅力的なものではないかもしれないという。つまり、我々の技術があまりにも原始的なため、関心を持たれないということもあり得るというのだ。
これは創作の世界の話になるが、『スタートレック』では、惑星連邦は文明が一定のレベル(ワープドライブなど)に達するまでコンタクトを拒否するという描写があった。もしかすると、この作品と同じような原理を持つ異星人がいるかもしれないのだ。
「人類は、宇宙人の目には知的生命体として映らないかもしれませんが、私たちの電波がいずれ好奇心旺盛な宇宙人の目に留まり、私たちを発見してくれるという希望は常にあります」とヴァンデル氏は述べている。
山口敏太郎
作家、ライター。著書に「日本怪忌行」「モンスター・幻獣大百科」、テレビ出演「怪談グランプリ」「ビートたけしの超常現象Xファイル」「緊急検証シリーズ」など。
YouTubeにてオカルト番組「アトラスラジオ」放送中
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Paper Argues Humans Not Interesting Enough to Warrant Attention from Aliens(coast to coast am)より
https://www.coasttocoastam.com/article/paper-argues-humans-not-interesting-enough-to-warrant-attention-from-aliens/