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森山は、コロナ禍で卒業式などで歌を歌うことができなくなってしまった学校や生徒に、自身の代表曲である「さくら」を届けるプロジェクトが評価され、この日同賞(アーティスト部門)を受賞。壇上で「さくら」を生披露して会場を沸かせた。
森山は「スポーツで学生時分から人格や人間関係を培ってきたので、錚々たるメンバーの前でこういう賞を受賞できて興奮しました」と受賞に感慨深げ。「社会貢献とかそういうことでなく、ただただ目の前で一曲歌う。また、一つのプロジェクトを成功させるということに取り組んだ結果、自分の役割を全うでき、こういう結果になった。人との繋がりの中、良い経験ができたと思います。これを機に今後もいろんな人と関わりながら活動していきたいです」と話す。
サッカー好きでも知られ、ワールドカップが話題に上がると、「僕はバルセロナのメッシが好きだったので、最後に代表という形でメッシの有終の美を飾る瞬間を見た時は嬉しかったです。僕も自分のパジャマを脱ぎ捨てて、一緒にテレビの前で号泣しました」と笑顔でコメント。
日本代表に関しても、「今回のコロナでいろんな問題が露わになったんですけど、日本大丈夫かな、日本人ってなんだろうって個人的にも考えさせられる状況がある中、スポーツという筋書きのない、癒着のない一つの勝負の世界で、日本人のアイデンティティのようなものを感じることができました。フォワザチームという点では世界一だったんじゃないかなと思います。そういうものをサッカーを通して気づくことができました」とエールを送った。
今年一年の振り返りを問われると、「今年一年は、個人的に20周年の年。アルバムを引っさげて全国で100本ライブをやっているんですけど、いろんな人と会ったりする中、20年目にしてこういう賞もいただいて、自分の足元を見つめ直すような、そんな一年になりました」とコメント。「好きなことをやっていた結果、いろんな人との繋がりがあった。漢字一文字で表現するなら『好』です」とも述べ、「これ以上のことはなかったと思う。コロナを通して難局の中、自分が好きなことはなんだろうって見直す契機にもなった。今年は『好』という言葉が一番しっくり来ます」としみじみと話す。
来年の意気込みを問われると、「来年はツアーも続いていきます。自分にとって唯一で最大のコミュニケーションは目の前の人に音楽を届けること、舞台表現をすること。来年はそのことだけを考え、身も心もなるたけ健康で過ごしたいと思っています」と話していた。
(取材・文:名鹿祥史)