日本は負ければ敗退という状況で臨んだ2日のグループE組第3戦・スペイン戦で、前半は「0-1」と1点ビハインドだったものの、後半開始直後に堂安律(3分)、田中碧(6分)が立て続けにゴールを決め逆転。その後はスペインの猛攻にさらされるも、最後まで1点リードを守り切り勝利、グループ首位突破をつかみ取った。
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次戦の相手・クロアチアは前回大会ファイナリストの実績を誇る強豪国だが、ファンの間ではグループ第1戦・ドイツ戦(11月23日/2-1で勝利)、第3戦・スペイン戦と2度も大金星を挙げた今の日本なら、必ずクロアチアにも勝てると大きな期待が集まっている。また、スペイン戦後には久保建英も「この2チーム(ドイツ、スペイン)に勝ってクロアチアに負けたらもったいない」と強気のコメントを口にしたことも伝えられている。
今大会のクロアチアはDFに33歳のデヤン・ロブレン、MFに37歳のルカ・モドリッチ、FWにイヴァン・ペリシッチと各ポジションに経験豊富なベテランを擁し、グループ3試合を負けなし、わずか1失点で突破。ただ、内訳を見ると第1戦・モロッコ戦は「0-0」、第2戦・カナダ戦は「4-1」、第3戦・ベルギー戦は「0-0」と、3戦中2戦はスコアレスドローと攻め手を欠いた面があった。
また、クロアチアはこの3試合の中でターンオーバーを行わずほぼ同じスタメンで戦っている。中3日で3連戦という過密日程での戦いは相当な負担だったようで、ベルギー戦終了直後にはモドリッチがセンターサークル内であおむけに倒れたり、立ち上がった後も両手を膝につきながら肩で息をしたりと疲労困憊の様子を見せていた。
そのベルギー戦から中3日で行われる日本対クロアチアだが、日本としてはドイツ、スペインを沈めた後半の攻勢を通すために、前半でどれだけ圧力をかけクロアチア側のスタミナを削れるかがカギとなる。スペイン戦で前半からプレッシャーをかけ続けたFW前田大然を中心に、複数人で連携して行うことが求められそうだ。
実際、日本代表を率いる森保一監督も前日会見で「できれば理想は前半から相手を圧倒して圧力をかけて戦いに臨みたい」、「最初から守って、守りだけの戦いは明日もしたくないと思いますし、勇気を持って勇敢に戦ってもらえるように準備はしていきたい」と、前半から果敢に仕掛けていく戦いをしたいと口にしたことが伝えられている。
A代表ではクロアチアと過去に3回対戦し1勝1敗1分と五分だが、W杯では1998年フランス大会で敗戦(0-1)、2006年ドイツ大会で引き分け(0−0)と一度も勝利したことがない日本。史上初のW杯でのクロアチア戦勝利、そして8強入りを実現することは果たしてできるだろうか。
文 / 柴田雅人