三浦大輔監督も「ファンの方々の後押しがある」と40勝30敗1分、夏場は17連勝と抜群の相性を誇るハマスタで開催できることは大きなメリット。2年連続で胴上げを見せつけられたスワローズに対しリベンジのチャンスを得るためにも、是が非でも勝ち進みたいところだ。
今永昇太、大貫晋一の2ケタ勝利コンビに、伊勢大夢、エドウィン・エスコバーを中心とした鉄壁の中継ぎ陣、抑えの"小さな大魔神”山崎康晃と安定しているピッチングスタッフはある程度の計算はできそうだが、シーズン通してイメージよりは低調だった打撃面の奮起が、勝利への鍵を握りそうな戦いとなりそうだ。
中でも期待したいのが、長距離砲助っ人、ネフタリ・ソト。9月28日にドラゴンズの柳裕也から頭部にデッドボールを受け、そのまま病院に直行とダメージが心配されたが、抹消されることなく翌日も練習参加。10月1日にはスタメン出場でフォアボール1つを選び元気な姿を見せると、2日にはマルチヒットをマーク。3日にはファイナルステージの舞台となる神宮球場で、バッティング練習中からスタンドへ連発し、そのままの勢いで初回スワローズのエース・小川泰弘からレフトスタンドに豪快な2ランホームランをたたき込むなど、連日のマルチヒットで復活を印象づけた。
ソトの魅力は何と言っても長打力だが、今シーズンはコンパクトなバッティングを心がけ、過去2年と比べて打率、出塁率ともアップ。ツーベースが増したことでOPSも.815の数字を残した。またファーストの守備もそつなくこなし、守備率.995と立派だ。またクローズアップしたいのは貢献度の高いホームランで、17本放ったホームランのうち14本が勝ち試合でのもの。12本は横浜スタジアムで記録している点も頼もしい。
僅差が予想される短期決戦。一発で相手を粉砕させる99番のバットが勝負の決め手となる。
取材・文・写真 / 萩原孝弘