『失楽園』は2014年に亡くなった渡辺淳一氏の恋愛小説であり、『日本経済新聞』(日本経済新聞社)の連載新聞小説でありながら、過激な性描写が話題となった。左遷され失意の中にある会社員が女性と出会い不倫関係に陥り、最後は心中する壮絶なストーリーだ。その後、映画化、ドラマ化が次々となされ「失楽園ブーム」を引き起こした。
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「失楽園」は当事者である中高年の男性ばかりではなく、若い女性の共感を得たところも特徴的だ。
ドラマの売りは、放送コードへ挑戦するレベルの過激な性描写だった。主人公の久木祥一郎を古谷さんが演じ、相手の松原凛子を2015年に亡くなった川島なお美さんが演じた。平均視聴率は20%を突破し、最終回の視聴率は27.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録したと伝えられている。
ドラマ版『失楽園』はVHSやDVDのソフト化はなされているが、過激な内容ゆえに再放送が不可能な作品と一部では言われてきた。
ドラマで古谷さんが大胆な濡れ場を演じるにあたり、『進め! 電波少年』(日本テレビ系)では「前張り」を渡す企画もオンエアされた。松本明子が前張りのサイズを「大中小」と用意していったが、古谷さんは「大」を選ぶユーモアを見せ話題になった。
古谷さんの訃報を受け、長男であるDragon AshのKjこと降谷建志氏は、インスタグラムで「親父お疲れ様。(中略)バチくそ格好良かったよ」とメッセージを寄せている。これはほかの多くのファンの人々の思いでもあるだろう。古谷さんのご冥福をお祈りしたい。
記事内の引用について
降谷建志氏のインスタグラムより https://www.instagram.com/kj_kenji_furuya/