アメリカ・テネシー州で、33歳の女受刑者が30歳の男受刑者Aとキス。その際、女受刑者がAに口移しで薬物を渡し、Aを殺害したと海外ニュースサイト『People』と『Inside Edition』などが8月18日までに報じた。
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報道によると2022年2月、女受刑者はAが収容されている刑務所でAと面会したという。2人とも受刑者で別の刑務所に収監されていて、Aは薬物に関連する罪で11年の懲役刑を受け、2029年に刑期終了予定だった。女性受刑者が過去に犯した罪は不明である。また2人の関係についても明かされておらず、なぜ面会がかなったのかは伏せられている。
面会中、女受刑者とAはキスをした。キスは2人の同意のもとだったとみられている。キスをした後、Aは突然倒れた。すぐに救急搬送されたが病院で死亡が確認されたという。
警察は事件に関する調査を進め、2022年8月にAの死因が薬物の過剰摂取で、薬物を飲み込んだことによる死亡だと断定。警察はキスをした際にAに口移しで薬物を渡し殺害したとして、殺人罪と刑務所内に危険薬物を持ち込んだ罪で女性受刑者を起訴した。警察によると、女受刑者が口移しで渡した薬物はメタンフェタミンと呼ばれる覚醒剤の一種で、強い中枢神経興奮作用があり、服用すると全身けいれんを起こすなどして死亡することもあるという。女受刑者はメタンフェタミン0.5オンス(約14グラム)をカプセルのようなものに入れてAに口移しで渡していた。女受刑者に殺害の意図があったのかは現時点では不明である。女受刑者の裁判は9月に開始される。
今回の事件の捜査に携わった責任者は「刑務所内に危険物を持ち込むと安全が脅かされる。今後も刑務所スタッフや囚人の安全を脅かすものに対しては徹底的に追及をしていく」との声明を発表している。現在までに女受刑者の供述などは発表されていない。
このニュースが世界に広がると、ネット上では「殺害の意図があったのなら、キスをして殺害するとは姑息なやり方」「謎の多い事件。女受刑者はAに秘密を握られていてどうしても殺害しなければならなかったと推測する」「口の中に何か入れられたら分かるはず。Aは脅されて飲んだのか、無理やり舌で押し込まれ飲み込まされたのか、もしくは薬物と知っていてあえて飲み込んだ可能性もある」「カプセルが破れたのは事故だと思う。女受刑者に殺害の意図はなく、Aは薬物をこっそりもらう予定だった」「女受刑者とAの関係は不明だけど、Aは薬物に関連した罪で刑務所に入っていたようだし、2人は薬物関連でつながっていたのかも」「薬物の持ち込みに関してもそうだけど、受刑者同士の面会はセキュリティをもっと見直した方がいい」といった声が挙がっていた。
殺害動機などは今後の裁判で明らかになっていくだろうが、事件の背景には思いもよらぬ事情が隠れていそうだ。
記事内の引用について
「Tenn. Woman Who Allegedly Slipped a Jail Inmate Meth While Kissing Him Charged with Murder After He Dies of Overdose」(People)より
https://people.com/crime/tenn-woman-allegedly-slipped-jail-inmate-meth-while-kissing-him-charged-with-murder-after-he-dies-of-overdose/
「Tennessee Woman Charged With Murder After Sneaking Drugs to Inmate During Kiss: Authorities」(Inside Edition)より
https://www.insideedition.com/tennessee-woman-charged-with-murder-after-sneaking-drugs-to-inmate-during-kiss-authorities-76467