「中田翔を4番に据えてから、チームの雰囲気も変わりました。中田には『4番の貫禄』みたいなものもあるし」(球界関係者)
先制点は中田の2ランだった。4番に座った11日以降の打撃成績だが、14打数7安打、本塁打2、打点6。一時の打率2割を切る不振がウソのような活躍ぶりだ。
「岡本和真が復調しても、今季は『4番・中田』のまま行くのではないか」(プロ野球解説者)
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14日は、グラウンド外でも終盤戦の巨人を左右する出来事があった。
ジャイアンツ球場で行われた二軍戦で、坂本勇人がスタメン出場を果たしたのは既報通り。「2番遊撃」で守備にも就き、軽快な動きを見せたそうだ。原辰徳監督も、
「火曜日(16日)から合流する可能性はあります。まだ分からないけどね」
と、2位DeNAとの3連戦からの一軍合流を示唆していた。
しかし、チームを左右する出来事はそれだけではなかった。
「ピッチャー、井上」――。
6回、2番手に期待の左腕・井上温大がコールされた。
東京ドームの巨人ファンは盛り上がっていたが、こんな情報も駆け巡っていたのだ。16日の先発は井上らしい、と。
先のプロ野球解説者がこう続ける。
「先月(7月16日)、一軍デビューを果たした時、スゴイ左腕が出てきたと感心させられました。原監督も認めていましたし、近いうちに先発に回すと聞いていたんですが」
球宴、大量な陽性者を出した新型コロナウイルス騒動などで、“先発デビュー”が遅れてしまった。また、現在の先発ローテーションだが、「メルセデス、戸郷翔征、堀田賢慎、山崎伊織、直江大輔、シューメーカー」の6人。右ヒジにメスを入れた堀田、山崎は、中6日での登板は回避したいところ。よって、“7人目の先発要員”も必要で、井上はその有力候補と伝えられていたのだ。
14日にリリーフ登板した井上の「16日先発」は考えにくい。代わって浮上してきたのが、菅野智之だ。
「菅野は11日の二軍戦で投げていますが、2回4失点と調子は良くありませんでした」(スポーツ紙記者)
その菅野を14日の東京ドームで目撃した。試合前の練習中、短パン、Tシャツ姿ではあったが、外野フェンス沿いをランニングしていた。寡黙と言うか、その必死さは伝わってきたが、二軍戦での乱調ぶりが気になる。
「菅野はピッチングスタイルそのものを変えなければなりません。スライダーなど、これまで得意としていたボールが通用しなくなってきた」(前出・球界関係者)
試合後のインタビューで、原監督はDeNA3連戦に向けての意気込みを聞かれ、こう答えている。
「先発ピッチャーが頑張り、粘って粘って、1点でも上回るという、そういう野球を」
菅野を念頭に入れ、そう答えたのだろうか。(スポーツライター・飯山満)