私の元カレで一番怖かった人の話をします。彼はちょっと変わっていて、消しゴムコレクターでした。世界遺産をかたどったものや、マトリョーシカになっているものまで、色々な消しゴムを集めていました。彼の部屋へ行くたびにコレクションは増えていて、毎回嬉しそうに新しい物を紹介してくれるのでした。
>>ドライアイスで彼女のお尻にケガをさせた「氷」フェチの男~本当にあった怖い彼氏~<<
そんな彼と付き合ったのは友人からの紹介がきっかけです。面食いだと聞いていましたが、私の容姿を気に入ってくれたようで、即お付き合いがスタートしました。彼は優しくて、交際は順調に進んでいたのですが、一つ問題が…。それは彼が私のほくろを気にしていたことです。私には口の下にほくろがあるのです。でも、自分ではそれをチャームポイントだと思って気に入っていたので、彼に「ほくろを取ってほしい」と言われた時も無視していました。
そんなある日、いつものように彼が新しい物を紹介してくれることに。「やばいものが手に入った」。そう話す彼はかなり興奮気味。彼のおかげでかなり消しゴムに詳しくなっていたので、私も興味津々で彼のコレクター部屋について行きました。しかし、彼が見せてくれたのは一見普通の消しゴム…。困惑した私をよそに、彼はにやりと笑っていきなり押し倒し、私の顔に消しゴムを当ててゴシゴシと擦り出したのです。
突然の出来事に驚きましたが、「痛い!痛い!」と泣き叫び、なんとか彼から逃げ出すことができました。顔を押さえ睨みつける私に、「これ、顔のシミやほくろを消せる消しゴムなんだ」とまだ興奮状態の彼。なんと彼は、私のほくろを消すために5万円もする消しゴムを買ったというのです。そんな商品があるわけありませんよね。彼は騙されていたのです。何より、自分好みに彼女を変えるために傷つけようとした彼の心が理解できず、恐怖心でいっぱいになりました。
写真・Marco Verch Professional Photographer