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5年の歳月をかけて制作されたという同作は、ジャネットの複雑な幼少期や、兄姉や親との関係、兄マイケルとの想い出などを全盛期の未公開映像や、最も世間で話題になった瞬間映像を振り返りながら、ジャネット本人と友人たちが語るというもの。シンガーとしてのキャリア、母となってからの人生観の変化など、これまでメディアに多くを語らなかったジャネットの口から語られる彼女の半生は衝撃的だ。
番組の放送を前に、ミュージシャンであり、ジャネット・ジャクソン研究家でもある西寺郷太と、ジャネットの大ファンを公言するタレントのミッツ・マングローブが本ドキュメンタリーについて語るミニ番組「西寺郷太×ミッツ・マングローブ 特別対談」の配信も決定し、都内で収録が行われた。
収録後、ミッツはジャネットの魅力について、「曲と、顔がいい。やっぱり可愛い」と絶賛する。「アイドルポテンシャルが高いし、そこに声がついてくる。私が中学生だった頃は、すでにお兄さんのマイケル・ジャクソンが大スターだったけど、自分はそこまでマイケルを聴いていたわけじゃなかった。今からマイケルを追いかけるのは大変というタイミングでジャネットが出て来て……」とジャネットファンになるきっかけを紹介。
「『リズム・ネイション1814』(1989年)から入ったんです。中2の時。最初は曲に惹かれて、でも、ジャネットの顔も好きだわって。その年頃って、自分の世代のものより少し前のものとかでなく、リアルタイムで体験できるものを欲するじゃないですか。マイケルの『スリラー』はリアルタイムではなかったんです。だからジャネットに行ったんです。ジャネットならリアルタイムで消費している実感が持てた」と話す。
ミッツの中学時代、欧米のポップカルチャーはカイリー・ミノーグやバナナラマなど、アイドルソングが全盛期だったとも振り返り、「私の中でも影響が大きい、とてもいい時代でした。あの頃にあの音楽と出会ったのは時の運だと思うし、私の宝物。あの頃に十代で良かったっていう尊さを感じます」としみじみと語る。
一方で、「今の世代は今の世代で羨ましい」とも述べ、「聴きたい時にワンタッチで聴きたい曲にたどり着ける時代。私の時代は好きなものを手当たり次第聴くことは難しかった。吟味して一枚を選んでレジに持っていく時代だった」と令和の音楽を取り巻く環境にも羨望の眼差しを向ける。
ミッツは「この番組には、いろんなキーワードがあると思うんです。洋楽が好きな人、ジャネットが好きな人、バブルの時代を懐かしむ人、あと貧困の問題や性の問題に興味がある人とか……。いろんな人が見入っちゃう作品だと思います」と本作にもエール。
西寺もそんなミッツとの対談を楽しんだ様子。「僕らのバンドがデビューしたのが90年代。マイケルやジャネットが好きという人は周囲にそんなにいなかったけど、そんな中でミッツさんとは音楽の好きなものが合うなって思いました」と述べ、「80年代の終わりから90年代にかけて時代を作ったジャネットの功績と意義は、もっと伝わるべきだとずっと思っていました。こういった話を分かり合えるミッツさんと会えて嬉しいです」と笑顔でミッツとの対談の感想を述べていた。
(取材・文:名鹿祥史)
※CSヒストリーチャンネル 『ジャネット・ジャクソン 私の全て』(全4話)は6月12日(日)夜8:00より、CSチャンネル「ヒストリーチャンネル」にて放送
公式サイトURL:https://jp.history.com/janet/
※YouTube番組「ジャネット・ジャクソンの全て」(出演:西寺郷太、ミッツ・マングローブ)は5月30日より配信