MLB史上最年少で100セーブを達成した右腕(通算155セーブ)、ロベルト・オスーナが日本プロ野球界入りするという。メキシコの野球専門メディアが<今夏、NPB入り。詳細はまもなく発表される>とも報じていた。
「オスーナはまだ27歳と若く、常時150キロ台半ばの球速、スライダーのキレ、ともに健在です。私生活で失敗してキャリアを棒に振った感もありますが、21-22年オフ、新・労使協定によるゴタゴタがなければ、MLBに復帰できていたかもしれません」(米国人ライター)
21年以降、オスーナはメキシコリーグ・メキシコシティ・レッドデビルズでプレーしてきた。単なる想像だが、「NPB入り」の現地報道とは、開幕戦を新クローザーで落とし、悪夢の連敗街道に陥った“アノ球団”の話も関係しているのではないだろうか。
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「2017年WBC大会でメキシコ代表としてプレーしています。当時の印象を言えば、速球派なのに制球力もあるピッチャーだと思いました。四球を選ぶことの多い日本でもやっていけるでしょう」(NPBスタッフ)
中南米はメジャーリーガーを多く輩出している。そのため、現地ネットワークを持つNPBチームも少なくない。
こうした情報を聞かされると、「オスーナの日本行き」もマンザラではなさそうだ。
「オスーナのMLB最終年俸は1000万ドル(約11億円/20年)です。メジャーリーグに復帰したい一心で、日本で猛アピールしようとしているのでは?」(前出・米国人ライター)
メキシコリーグは選手年俸額を伏せているが、前出のNPBスタッフによれば、「多くても500万円くらい」とのこと。NPBの平均年俸でも十分獲得が可能だが…。
元MLBクローザーは、本当に日本球界入りするのだろうか。
クローザーと言えば、「クローザー不在の阪神」が、開幕10試合目でようやく勝利することができた。先発・西勇輝が20年9月以来の完封勝利を収めたのだが、批判的な声もないわけではない。
「9回最後のマウンドが気になります。西に最後まで投げてもらうか、矢野燿大監督が新クローザーとして使いたいとしている湯浅京己をテストするかの二択でした。長いシーズンを考えると、湯浅をテストすべきだったかも」(プロ野球解説者)
「西に全てを託した」とも解釈できるが、試合終盤から投球間隔が長くなるなど、疲労の具合も濃くなっていた。
矢野監督は救援失敗のリスクを恐れたのだろうか。スアレスという絶対的なクローザーを持っていた昨季までなら、考えられなかった消極的な作戦だ。オスーナのNPB入りが本当なら、その行き先が気になる。(スポーツライター・飯山満)