第100話は、衰退する一方の時代劇を救うため、英語の勉強を続けるひなた(川栄李奈)。時が経ち、1999年になると、るい(深津絵里)と錠一郎(オダギリジョー)はるいの母・安子(上白石萌音)を捜しにアメリカに旅立ち――というストーリーが描かれた。
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※以下、ネタバレあり。
岡山への訪問で、安子もラジオ英語講座を聴いていたことを知ったひなた。それからるいと一緒に改めてラジオ英語講座を聴き始め、英語力がみるみる上達。第100回では、映画村の外国人観光客を流ちょうな英語で案内したり、かつて通ったマンツーマン英語講座の講師相手に英語で会話するというシーンが描かれた。
「しかし、三日坊主だったひなたが、なぜ今度は根気よく毎日英語講座を聴いていられるのか、どのように勉強しているのかは描かれず。るいの場合は英語を身に付けていた安子から、幼い頃から少しずつ英語を教えてもらって身に付けていく描写がありましたが、ひなたの場合は数年が一瞬で飛ばされてしまったため、一瞬でペラペラになった印象を抱かざるを得ませんでした。これには、ネットからも『なぜそうなる?』『物語のテーマだからこそ丁寧に描写してほしかった』『これじゃただの天才』『基本リスニングのはずなのにいつの間にか話せるようになりましただけじゃ納得いかない』『物語の根幹なのに雑過ぎ』というツッコミが聞かれていました」(ドラマライター)
同じように、父の錠一郎もトランペットをようやくあきらめ、ピアノへ切り替え。習得し始めてなんと1年で、トミー北沢(早乙女太一)のバンドメンバーとしてデビュー。数年でアメリカ渡航の資金を貯めたという設定だったが――。
「何十年もの間、ただのヒモだった錠一郎のようやくの再起。しかし、ひなたの英語習得と同様、その過程はあっさり飛ばされ、ただの天才としか思えない展開。ドラマチックでもなんでもなく、やはり視聴者には『雑』という印象を与えることに。一方、第100回では一恵(三浦透子)と榊原(平埜生成)の恋の行方を、二人の習得過程よりもよほど細かく描いていました。ネットからは『描くところと飛ばすところ間違えてる』『モブの恋はいらん』『お願いだからメイン人物の人生描いて…』という声も聞かれていました」(同)
視聴者が求めているのは、ヒロイン周辺人物の恋模様ではないようだ。