この番組は、ナインティナインが司会のバラエティ番組で、収録する内容は全て番組スタッフが用意した「ガチャガチャ(ガシャポン)」で決めるというかなり実験的な番組であった。
ガチャガチャで決める内容は、ロケ場所だけでなく出演者も同様であり、出演候補者は全員ロケ日の当日朝、フジテレビの湾岸スタジオに集合。その場でガチャガチャを回し、名前が出たタレント2組以外は、その場で即帰宅となる厳しいルールが取られた。
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なお、出演候補者は芸人に限らず、俳優・女優・アイドル・格闘家など様々なジャンルのタレントが集まり、その中には俳優の山田孝之、松下洸平、女優の小芝風花、「SixTONES」の高地優吾など売れっ子の姿もあった。だが、『ガチャガチャの言う通り!!』のタイトル通り、名前の呼ばれなかった芸能人は即帰宅がルールであり、名前を呼ばれなかった山田や小芝を始めとする大物タレント達は出番もそこそこに強制帰宅となった。
この番組は、忖度やヤラセ一切なしの「ガチ」である事を収録中に公言しており、それは大物タレントでも特別扱いしない事でも明らかあり、ネットでは「山田孝之をこれだけで帰すってマジ?」「本当に帰しちゃった」といった声が相次ぎ、視聴者にも大きな動揺が走ったようだ。
だが、本当の意味での「ガチ」はここまでで、ガチャガチャを回したその後の展開は、どちらかと言えば「番組の成立」を意識した内容であった。
ロケの中盤、スタッフが用意した「ゲスト交代ガチャ」が投入される展開があった。これは既に選ばれていた狩野英孝、SixTONES高地のどちらかが、番組が別枠で用意した途中ゲストの「かまいたち」と交代するというガチャで、結果かまいたちは、ガチャによりSixTONES高地と出番が交代する事になった。
それまで、ゲストの選定は全てガチャガチャで決めていただけに、途中ゲストが入り込んで来る「謎展開」は、ネットでも賛否あったようで、「なんでかまいたちはガチャ免除なの?」「大人の事情を感じる」「帰らせたタレントから用意すればいいのに」「不公平」「おかしくない?」といった声が相次いだ。
なお、かまいたちは大阪時代から「ロケの達人」「ロケの鬼」と称されてきたロケのプロ。安定したロケ技術を見せつけ、ナイナイの二人を完全に圧倒。途中からは完全にかまいたちの二人が番組の主導権を握るようになっていた。
番組としては、ナイナイをサポートする役割での投入だったのかもしれないが、結果的に「ガチャガチャの必要性」を始め、違和感が残る結果となった。
さらに、番組後半の別ロケでは途中ゲストとして女優の篠原涼子が登場。こちらも参加が確定した別枠ゲストであり、かまいたち同様、視聴者からの不満の声が相次いでいた。
『ガチャガチャの言う通り!!』は、今回は初のOAであったが、歪なルールを改定しなければ「レギュラー化」への道は厳しそうだ……。