原巨人がメジャー通算46勝のマット・シューメーカー投手(右投右打)との契約合意を発表したのは、2月15日だった。近年は故障も多く、「ピーク」を過ぎた感もあるが、「巨人入りをラストチャンスと捉えている。復活への意気込みはホンモノ」と米メディアが伝えていた。経験豊富な右腕が日本で蘇れば、V奪回の大きな戦力となるだろう。
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「シューメーカーの背番号は『99』に決まりました」(スポーツ紙記者)
同投手の加入で、巨人の支配下登録選手は61人となった。
原辰徳監督は「頑張った、力がある人に(一軍として)東京ドームで暴れるチャンスが…」と、あえて支配下枠を多めに空けて、キャンプ、オープン戦に臨むビジョンを語っていた。育成選手たちの成長に期待していたのだが、一軍戦に出場できる上限数は70人。「あと9人」となったわけだ。
その「残り9枠」を争うサバイバルレースだが、支配下昇格(2020年オフ支配下から降格)は「時間の問題」と言われているのが、堀田賢慎投手だ。
「育成選手である堀田の現在の背番号は、『032』。ドラフト1位指名された19年に渡された背番号は『32』。支配下に復帰する時は、『32』を再びつけると思われましたが」(前出・同)
現在、その「32番」は、廣岡大志内野手がつけている。
おそらく、堀田には「32番」に強い愛着はないはず。「支配下に復帰できるのなら、何番でもいい」の心境だろうが、こんな指摘も聞かれた。
「将来のエースに相応しい背番号が空いていません。菅野智之も認めた逸材です」(球界関係者)
背番号の空き番号(永久欠番除く)を調べてみると、一番若いのは「7」。その後は「46」「59」「61」となる。90番台もいくつか空いていたが、将来のエースに相応しい番号は見当たらなかった。
「かつて、坂本勇人が『61』をつけていました。“出世番号”として継承されるのも面白いですが、野手のイメージも強い」(前出・同)
堀田を支配下に復帰させる際、原監督は背番号で悩むことになりそうだ。
「堀田は右肘にメスを入れているで、今年は慎重に使っていきたいと思っているはず。救援ではなく、登板間隔を決められる先発での起用となるでしょう」(前出・スポーツ紙記者)
2月17日、堀田は千葉ロッテと練習試合では満塁のピンチも招いたが、菅野も認めた剛速球で2者連続三振に斬ってみせた。
小雨も降っていて、ちょっと肌寒かったが、ネット裏には他球団のスコアラーたちが陣取っていた。堀田を戦力として“警戒”しているのだろう。入団してすぐに故障、背番号でもゴタゴタしそうだが、一軍デビューは“大舞台”が用意されそうだ。(スポーツライター・飯山満)