同所は日本フィルハーモニー交響楽団がフランチャイズにするなど、主にクラシックコンサートで使われている由緒ある会場。66年7月には、ウルトラマンがお披露目されており、“ウルトラマンの聖地”として知られる。今回タイトルマッチの立会人を務める國崎たかし杉並区議の尽力もあり、プロレス興行で初めて使用許可が下りた。
当初、今大会のメインイベントは長瀬がザ・グレート・サスケと友情タッグを結成し、5代目ブラックタイガー、新井組と対戦する予定であったが、サスケが新型コロナウイルス陽性者となったため、直前になって欠場が決定。急きょ長瀬と新井のタイトル戦に変更に。
前半は新井がヘッドロック、アームロック、指折り、キーロック、スリーパーでネチネチと長瀬を痛めつけた。場外戦に持ち込んだ新井は長瀬をイス、鉄柱にぶつけて、ダメージを与えると、リングに戻るとダイビング・ボディプレスを敢行。これを剣山で阻止した長瀬は半ば強引にジャーマンで投げて3カウントを奪取。難敵相手に苦しみながらも、なんとかベルトを死守した長瀬は、昨年11月14日の東京・王子BASEMENT MONSTER大会に続き、新井から2連勝を飾った。
防衛に成功した長瀬は「いつも以上にアラケンの攻めがきつくて。今回土壇場でいろんなことがあったんですけど、乗り切れてよかった。(2連勝になったが?)勝った実感がないです。今後も(新井の挑戦を)受けて立ちます」と安堵の表情を浮かべた。初使用となった会場については「無難に滞りなく使えたんで、定期的に使わせてもらって、どんどん使える公共施設を増やしたいと思います。プロレスでなかなか借りれないのは、物を壊したりとか、そういうイメージを持たれてるからだと思うんで。ちゃんとやり切ってプロレスというジャンルの信用を取り戻したい」とコメント。
なお、FOTR次回興行は4月17日、王子での開催を予定している。
(どら増田)