セミファイナルでは、M'sアライアンスのゼロワン田中将斗が、杉浦軍のフリー藤田和之とシングル対決を行った。田中は来年の元日にゼロワン後楽園大会で、杉浦貴が保持している世界ヘビー級王座に挑戦。その試合後、ノアの東京・日本武道館大会に移動して、ドラゴンゲート望月成晃とのタッグで同じM'sアライアンスの武藤敬司&丸藤正道が保持しているGHCタッグ王座に挑戦する。
試合は予想通り、お互いに体を張った力強い展開になり、あっという間に30分が経過してしまった。試合後、2人は握手こそ交わさなかったものの、お互いを認め合っていたようだった。
バックステージで田中は「いい獲物見つけたね。(藤田は)どうせフラフラになりながらも、堂々とコメント出しとったんやろ? 俺だって強がって、ピンピンしとかないと。これが元旦で杉浦を倒して、タッグのベルトを狙う男の戦い方や。本当に杉浦戦前にいい刺激もらったね。いつか本当に倒さなきゃいけないと思ってるし、やっておもろいかどうかやる前はわからんかったけど、ここでやってておもろい相手をまた1人見つけたね。いつか俺が倒したいって気持ちはもちろん強いけど、ケリをつけなきゃ。今日見に来てくれたお客さんはこの続きを、どっちが勝つか、どっちが強いかを見たいと思うだろうから、いずれ決着をつけなあかん。でも、あんだけガンガン来て、エルボーをガンガン打って、あまりびくともしない相手は本当に久々やね。野獣、そう言われてもおかしくないし、彼とあんだけの試合をして、ここに立ってられる。それだけで元日2試合できる…ノアの杉浦、そしてノアのタッグの最高峰のベルトを狙える自信になった。1月1日、プロレス初め、2本のベルトを必ず巻きたいなと思います。中西学は野人だったけど、こっちは野獣だからね。野人と野獣、どっちが強いのかわからんけど、2人ともこういう言い方をして失礼かもしれんけど、人間離れしているというか。打っても効いているのか効いてへんのかわからんよね。ヘッドバットもガンガンこっちが打っているのに、僕より(頭蓋骨の)厚みがあるんじゃないかなってぐらいの凄い衝撃がこっちに来たんで。でも、シングルでガッチリやってみて、次にどうやって攻略するか、楽しみになりました」と再戦をリクエスト。
藤田がコメントスペースにやって来ると、カシンが瓶ビールを2本持って登場する。
藤田は「いい汗かいた。(ビールを見て)おっ、さすが。(栓が閉まっているのを見ると)どうすんだよ、これ?栓抜きがないよ!栓抜きがない!」とクレーム。カシンが「栓抜き」と栓抜きを手渡すと、藤田は「最高」と叫び、2人とも瓶ビールをラッパ飲み。藤田は「美味い!美味い!汗かいたあとのビールは最高だね。おかわり!(すでにカシンがいなくなっていることに気づくと)あれ、帰っちゃった?じゃあ、お開き。お疲れさん。来年もよろしく。よいお年を」と試合内容に満足だったのか終始ご満悦だった。
◆プロレスリング・ノア◆
『杉浦軍興行犬ども全員集合!3』
2021年12月27日
東京・後楽園ホール
観衆 411人
▼シングルマッチ(30分1本勝負)
△田中将斗(時間切れ引き分け)藤田和之△
(どら増田 / 写真・©︎プロレスリング・ノア)