>>阪神・マルテ、“よそ見”で余計な失点を招いた?「やる気無いなら二軍に行け」劣勢で犯したお粗末なミスに批判<<
今回の番組で達川氏はスタジオに生出演した同・斎藤雅樹氏(元巨人)と共に、同日に行われ阪神が「1-0」で勝利した阪神対中日の一戦について解説。その中で、この日「3番・一塁」で先発したマルテの活躍にも話が及んだ。
マルテは両チーム無得点で迎えた3回裏2死の第2打席で、中日先発・小笠原慎之介が投じた初球145キロストレートを捉え3戦連発となる先制の22号ソロをマーク。その後両チームが得点を挙げられないまま試合が終了したため、マルテの先制弾は殊勲の決勝弾にもなった。
この日は一発を含め「2打数1安打・1打点・2四球」だったマルテについて、斎藤氏は「もともと選球眼も非常に良くボール球に手を出さないというところもありますので。彼が当たってきたということは阪神にとってはいいことですね」と、ボールをよく見極めることができていると評価。
一方、斎藤氏の後に話を振られた達川氏は「ポストシーズンが近づくと、来年もやりたい外国人は相当活躍しますよ」とコメント。直近の好調ぶりは、今オフに新契約を勝ち取りチームに残留したいという思いも影響しているのではないかと推測した。
達川氏の発言を受け、ネット上には「確かに終わり良ければすべて良しって感じで10月のマルテは絶好調(.444・3本・7打点)だな」、「元々年俸安いしちょっと前には干されかけてもいたから、『打たないと切られる』って危機感はあるのかも」、「最後打ちまくってチームは逆転Vってなれば球団の財布のひもは緩むし、他球団から好条件で引き抜かれる確率も高まるな」といった納得の声が寄せられている。
「2018年オフに阪神入りしたマルテは2019年オフ、2020年オフとそれぞれ単年契約を結んでチームに在籍し続けていますが、昨オフはシーズン成績が『29試合・.252・4本・14打点』と振るわなかったことから、年俸がそれまでの1億4000万円(推定)から6800万円(同)へと大幅にダウン。迎えた今季は3日終了時点で『111試合・.276・22本・70打点』と既に本塁打、打点でキャリアハイの数字をマークしていますが、後半戦は首脳陣の意向でスタートから半月ほど二軍暮らしを強いられてもいました。こうした背景もあってか、マルテはチーム内外から来季以降への好オファーを受ける可能性を高めようと、結果を残すことに必死になっているのではとみているファンも少なくないようです。なお、球界では当初退団濃厚とみられていた助っ人が、シーズン終盤やポストシーズンに別人のような活躍を見せ新契約にこぎ着けたケースは少なからず存在します。近年では2012年にシーズンでは『.196・3本・10打点』とサッパリでクビが確実視されていた巨人・ボウカーが、その後クライマックスシリーズ(打率.500)、日本シリーズ(2本・7打点)でそれぞれ結果を残し逆転残留に至っています」(野球ライター)
試合後の報道では「本塁打が勝利に結びついたことはうれしいが、まだ試合が残っている。全部勝つつもりでやりたい」と、今後も結果を残しチームを勝たせたいという旨を語ったと伝えられているマルテ。3日終了時点で首位ヤクルトと1ゲーム差の2位につけるチームにとって、結果に貪欲なマルテは今後も心強い存在になりそうだ。
文 / 柴田雅人