「NECには死んでも発注しない。場合によっては出入り禁止にしなきゃな。オリンピックで、あまりグチグチ言ったら完全に干す」 「一発、遠藤のおっちゃん(NEC会長の遠藤信博氏)あたりを脅しておいた方がいい」「やるよ、本気で」…。これらの衝撃的な発言は、デジタル改革を担当する平井卓也大臣から出た言葉だ。
東京オリンピック・パラリンピックで使う予定だった「入国者向けの顔認証アプリ」。この開発費をNECが73億円で契約していたのだが、海外一般客が来ないことになり機能を圧縮。同大臣の先の言葉は、その減額交渉の過程で、幹部とのオンライン会議で語った時の音声が流出したものだ。結果、予算も半分の38億円に圧縮。それまでの開発費はNECがかぶることになり、国が支払ったお金はゼロになったという。
受注業者への“恫喝”とも取れる衝撃の発言だが、政権への影響について聞かれた田崎氏は「あまりないんじゃないか。政権も平井さんを注意したりすることはしていない」と解説。理由として、「直接(NECに)言っているわけではない」と述べ、「国が払うお金がゼロになった。つまり、税金の無駄遣いがなくなった」と主張した。
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これに対して、異を唱えたのが玉川氏。「今までの議論を聞いていると、『平井さんは問題ない』と聞こえてきてるんですけど、そうですかね?」と問いかけ、「『やるよ、本気で』とまで言っておいて、『強く言っただけ』で済むんですかね?」と批判。
続けて、「(大臣が言った)『干すんだぞ』ということが、どういう風な伝わり方をしたのか分からないが、(NECに支払った金額が)ゼロになっている理由になっているとすれば大問題なんじゃないか」とNECへの圧力につながったのではと語気を強めた。
これに田崎氏は顔色を変えて、「大問題だというならば、影響があったというエビデンスがないと言えませんよね?」と反論。玉川氏は「エビデンスがあるかないかは捜査機関ではないと分からない」としつつ、「だけど、そのままでいいのかっていうことを考えるべき」とバトルを繰り広げた。
ネットでは、田崎氏に対して「自民党の火消し、消防士ですか!?」「何が問題なのか解らんのなら、報道人という立場は引退された方が良い」といった疑問の声も寄せられていた。