現在83歳。既に後期高齢者の大ベテラン芸人だが、既に手術とリハビリを進めており復帰に向けて動き出しているという。
果てしないバイタリティには感服するばかりだが、過去には80歳を超える老体で決死のレポートを行った「レジェンド芸人」がいた。
2018年1月26日に放送されたニュース番組『報道ステーション』(テレビ朝日系)で、山形県酒田市にあるパワースポット『玉簾(たまだれ)の滝』が特集された。
玉簾の滝は落差が63メートルで、冬シーズンになると滝の水が凍りつき見事な氷瀑(ひょうばく)ができる山形県屈指の有名スポットである。
『報ステ』では「お国言葉」でレポートができる人をキャスティングしたといい、山形県出身のタレントを現地に呼んだという。そのタレントこそ当時83歳の芸人・ケーシー高峰だったのだ。
ケーシーといえば医療漫談で一世を風靡。医者をめざしていた経歴から医療知識に基づいた漫談が人気に。彼の発する「セニョール」「グラッチェ」などの怪しいラテン語は1960年代に流行語にもなった。
そんなケーシーがなぜかレポーターとして極寒の山の中にいたのだ。
だがケーシーは、嫌な顔一つせず「グラッチェ!アミーゴ!」「今の気温は氷点下7度以下だね。寒いなんてもんじゃないよ!」「(寒すぎて)パンティの中は玉すだれですよ!」と得意の下ネタを取り入れたレポートを繰り広げた。ただ、視聴者は寒さに震えているケーシーを見て驚いた。
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ネットでは「おいおいケーシー高峰大丈夫か?」「ケーシーさんが死んじゃう」「なんかスゴい映像を見ている気がする」「ほとんど放送事故だろ」といった声が相次いでいた。
だが、周囲の心配をよそにケーシーは無事に役目を終え、何のハプニングもなくレポートは終わった。
なお、このレポートから1年3カ月後の2019年4月8日、ケーシーは肺気腫のため85歳で死去。最後の最後まで記憶に残るお笑い芸人となった。
(文:穂積昭雪 山口敏太郎事務所)