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阪神・西、5試合勝ち無しでも問題ナシ? 不運続くも矢野監督は評価「気合を見せてくれる」

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 今季、開幕から首位を走り、初夏を迎えても快進撃が続く阪神タイガース。その好調阪神において、もう一つ波に乗り切れていないのが背番号16、西勇輝だ。

 今季2度目の先発登板となった4月6日の甲子園での巨人戦、7回降雨コールドとなったゲームで巨人打線を相手に2失点に抑え、最後まで投げ切り初勝利を手にすると、そこから立て続けに白星を重ねた。だが、4月20日の巨人戦での3勝目が最後となり、5試合に渡り勝ち星をつけられずにいる。

 これまでの投球内容は決して悪くなく、西らしい変化球主体、打たせて取るしぶといピッチングを見せているものの、打線の援護や後続が打たれる等の展開も見られた。

 2年振りに行われている交流戦の初戦のマウンドを任された25日の対ロッテ戦も、今季の西を象徴するような試合展開に。初回から2安打を許し、牽制悪送球などで失点するも、その後は安定したピッチングを取り戻し、しっかりとゲームを作った。7安打を許しながら、8個の三振を奪い7回を投げ抜いた。7回には代打・鳥谷敬にタイムリーを浴びるも、粘り強い投球内容を繰り広げている。

 ロッテ打線を2失点に抑えマウンドを降り、盤石のリリーフ陣に託し、1点差で試合は終盤を迎える。ところが、リリーフエースの岩崎優がマーティンに一発を浴び、代わった岩貞祐太がレアードにタイムリーを打たれ3点を失い、試合をひっくり返されるまさかの展開に。勝ちパターンが崩れ西の4勝目はならず、チームもロッテに敗れている。

 今季は思うように白星を手に出来ずにいながらも、交流戦では「開幕投手」を委ねられた。パ・リーグの野球を知り尽くしていることは言うまでも無く、指揮官である矢野燿大監督からも「交流戦で気合を見せてくれるんじゃないか」と期待が大きかったこともあり、悔やまれる初戦の内容であることは確かだ。

 それでも阪神ファンも含め、西への信頼は揺らぐことはない。阪神の一員となり、プレッシャーを感じながらも2シーズンが過ぎ、何れも二桁勝利を続けている。既にタイガース投手陣の大黒柱としての存在感は誰もが認めており、縦じまがすっかり定着した。次の登板は6月最初のカード、オリックスバファローズ戦が予想されている。舞台は甲子園、古巣との対戦で、再び西らしい渋いピッチングを見せてくれることを期待したい。(佐藤文孝)

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