「彼との出会いはパート先のスーパーです。一人暮らしだった彼はよくお惣菜を買いに来てたんです。混んでいるのにわざわざ私のレジに並んだりして、私もなんとなくは気になっていました。でも、仕事中はあくまで店員とお客様です。お互い言葉は交わすことは無かったんですが、目が合ったりお釣りを渡す時に少し手が触れるだけでドキドキしてしまったり…。いつの間にか彼が来るのを心待ちしていました。その時は、もし彼と結ばれたら…なんて想像して一人で楽しんでいただけです」
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どこにでもいる平凡な主婦だったという咲良さん。そんな時、H史との仲が進展するきっかけが起きた。パート上がりにスーパーを出たところで彼に呼び止められたのだ。
「彼は黙ってLINEのIDが書かれた紙を渡して来たんです。薬指に指輪をしていたので私が既婚だということは分かってたんでしょうね。彼は、2人の関係をどうするかの判断を私に託して来たんです。私も黙って紙を受け取りました。それから一週間後、悩みに悩んだ末に彼に連絡を取ったんです。おかしな話なんですが…彼のその行動にすごく誠意を感じてしまったんです…。その後、一か月ほどLINEのやり取りをして、彼が1人暮らしする部屋に行きました。私は体の関係を覚悟しての訪問だったのですが、彼は私に指一本触れずに、2人で色々な話をしました」
男女2人が一つの部屋にいながら、プラトニックな関係だったという咲良さん。2人はまるで旧知の仲だったかのように惹かれ合っていったという。