母親は3月25日午前11時過ぎ、自宅で高校2年生の長女に対し、頼んでいた買い物をしていなかったことに立腹すると、ギターを手に持ち、頭を1回殴打した。長女が頭から血を流すと、母親は冷静になったようで、119番通報。その後、駆けつけた警察官に傷害の疑いで現行犯逮捕された。
警察の取り調べに対し、母親は容疑を認めているという。親子が些細なことで喧嘩をすることは多々あるが、ギターで頭を殴る行為は異常。衝撃が強かった場合、死亡や脳の障害など、重大な事件に発展した可能性も否定できない。「軽傷だから」という言い訳は、決してできない行動だ。
このような親による子への暴行事件は、昨今相次いで発生している。3月27日には、北海道遠軽町で30歳の父親が10代の息子の胸や腹を箸で複数回突くなど暴行を加え、傷害の疑いで逮捕された。
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また、同じ兵庫県でも、2019年9月20日に尼崎市で、当時28歳の母親が小学校1年生の長女に対し、ランドセルを顔に投げつけたとして傷害の疑いで逮捕された。このケースも、長女が自宅に施錠したためベランダから入ったことや、部屋が散らかっていたことが、怒りの要因だった。
昭和の時代、親が子を殴ることは、「ごく当たり前」「しつけ」とされ、肯定的な人が多かった。ところが、最近は虐待とみなされ、「やらない方がいい行為」とされる。
一方で、「悪いことをしたら、体でわからせる」という教育方針を持つ人がいることも事実。しかし、ギターで頭を殴るなど犯罪であり、しつけと言えないことは明らかだ。