大学を出たばかりの頃に付き合っていた彼氏は結構お茶目な人だったんですけど、彼の「ちょっとした悪戯」のせいで、軽いトラウマを植え付けられてしまいました。
新卒1年目だった私は残業が多い部署に配属になり、毎日遅くに帰宅する日々が続いていました。4歳年上の彼は公務員だったので、私の帰りが遅くなる日はいつも迎えに来てくれていました。
そんなある日、彼から「今日は迎えに行けない」という連絡があり、私はその日電車で家に帰ることに。終電にギリギリ間に合うくらいの時間に会社を出て夜道を急いでいると、突如誰かが私のことを背後から抱きしめたのです。私は怖くて声を上げることもできず、頭が真っ白になって硬直してしまいました。
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すると、背後から私のことを抱きしめた人間は「びっくりした?」と尋ねてきました。その声は紛れもなく当時付き合っていた彼のもの。私はその瞬間、体の力が一気に抜けて泣き出してしまいました。泣きじゃくる私を車の中に連れ帰った彼は、「ちょっと驚かすつもりだった」と弁明しましたが、暗い夜道でいきなり背後から抱きしめられたら、私じゃなくても命の危険を感じると思います。
私がどれだけ怖い思いをしたかを伝えても、彼はヘラヘラと笑ったまま、「ほんのジョークのつもりだった。悪気はなかった」と言って謝りもしませんでした。それまではただお茶目というか、ムードメーカーのような性格をしている彼氏だと思っていたのですが、この一言で一気に彼に対する愛情が冷めていき、そのまま彼と連絡を取ることはなくなってしまいました。
度を越した悪戯は完全に迷惑でしかありません。私はこの一件で暗い場所がトラウマになってしまい、就寝時も電気をつけていないと怖くて眠れなくなってしまいました。
取材・文 篠塚まちね
写真 atgw