「コンディションはいい感じですね。体の調子もいいし、メンタル的にもいい感じに持ってこれてます」という言葉通り、公開練習でも鋭いミット打ちを披露。昨年の3.22「K’FESTA.3」で安保瑠輝也とのK-1スーパー・ライト級タイトルマッチに敗れて以降、K-1ルールへの適応に取り組んでいたという不可思だが、続く9.22K-1大阪大会でも平山迅に敗れるなど、試行錯誤が続いていた。
「ガンガン行くところが僕の試合のいいところだと思うので、そこをうまくK-1のスタイルで作っていこうとしている中で見失っちゃった部分もあった」と、自分の良さが発揮できない状況に陥っていたという。
だが「自分の良さというか、もともと持っているものをいかに出すかっていうことが一番大事」と思い立ち、昨年12月のK-1両国国技館大会では鈴木勇人との打ち合いを制してKO勝利。「K-1に適応する練習をしながら、自分の一番いいところをなくさないようにっていうのを意識してやってます」と、山崎戦に向けてファイトスタイルの進化に取り組んでいる。
山崎との対戦の話を聞いた時は「12月の試合が終わって、次の年の終わりぐらいにでもやらしてもらえるようにと思ってたんですけど、それが一発目できたんで、いきなりきたかっていう感じですね」と驚いたという不可思。チャンピオンになった山崎に関して、「倒すか倒されるかの熱い試合をする選手だなというのは昔からあって、そのイメージは変わらないです。もちろんすごい楽しみです」と、待ち望んでいたカードだったようだ。
下馬評では不利ともされているが「そういうふうに見られているなら、僕が勝った方が面白くて盛り上がると思う。そういう意味ではいいんじゃないかなと思っています」と意に介さず。ここまでの練習によほど手応えがあるようで、「試合に向けてやっていく中で、自信も少しずつつかめてきて、今はマジで僕が勝つと本気で思ってます」と、自信たっぷりに語っていた。
不可思の潜在能力はまだまだK-1のリングで発揮されていないだけに、この試合から再びタイトル戦線に入っていくような戦いを期待したい。
(どら増田/写真(C)K-1)