県教育委員会の発表によると、50代教頭は2019年、イジメ被害を訴えた当時2年生の児童に担任とともに聞き取り調査をした際、「訴えの内容は思い違いではないか」という趣旨の質問を繰り返した。調査は1時間半にも及んだという。
結局、第三者委員会などが調査し、一部の行為でイジメがあったと認定。当時実施した聞き取り調査を「不適切なものだった」と指摘した。これを受け県教委は2020年7月、教頭を戒告の懲戒処分に。県教委はこの事実を「保護者からの要望があった」として、公表していなかった。
>>55歳男性教諭、同僚の机をスプレーノリで汚して逮捕 職場環境の調査を求める声も<<
イジメ被害を受け、意を決して教諭に訴えたにもかかわらず、教頭が「思い違いだ」と再三再四、質問を重ねたこの事実にネットユーザーからは「100%正しいと思えなくても、しっかり話を聞くべきだ。教頭はなぜ思い違いとしたかったのか」「イジメがあっては学校と自分の指導力に傷がつくから認めようとしなかったのか。一種のパワハラだ」「怒りを感じる。自分の私利私欲のためにイジメをもみ消そうとするのは大問題だ」と怒りの声が続出している。
また県教委についても「保護者からの訴えって、加害者側ではないの?」「戒告がどの程度の処分なのかわからないけど、この教頭は校長になるつもりなのか」「こんな対応をする教頭をこれからも税金で雇うのは許せない」と批判の声が上がった。
イジメに耐え続け、わらをもすがる思いで被害を訴えたにもかかわらず、教頭に「思い違い」と繰り返された児童は、絶望的な気持ちになったはず。その罪は、決して軽くない。