メインイベントでは、棚橋弘至&マスター・ワトの新日本本隊が、鷹木信悟&BUSHIのロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンと対決。棚橋は1.30愛知・愛知県体育館大会で、鷹木のNEVER無差別級王座への挑戦が、ワトとBUSHIは2.10広島・広島サンプラザホール大会での対戦がそれぞれ決まっている。
ダブル前哨戦となったこの試合。鷹木は強く棚橋を意識し、力強い攻撃で追いつめる。だが、棚橋も意地を爆発させ、前日に引き続き激しくやり合う。試合は終盤、ワトが鷹木にトルニージョを決めて排除すると、最後は棚橋がハイフライフローをBUSHIに決めて3カウントを奪取。棚橋&ワトが試合を制した。
試合後、棚橋はファンに感謝の意を述べると、かつて(客入りが)厳しかった時代を思い出したのか、「悔しいよね。今日、この後楽園ホールを俺は絶対に覚えておきます!みんなも『あのとき後楽園ホールにいたんだぜ』って誇れる日にします!気をつけて帰ってください。ありがとうございました!」と叫び、ワトとエアギターを3連発。自ら「棚橋最高」とマイクでつぶやき、声を出しての応援が禁じられている観客の手拍子を誘った。続いて、「今は我慢して、悲しみも、苦しみも、悔しさも全部!エネルギーに変えていきます!ちょっくら、NEVER獲ってきます!」とNEVER初戴冠を宣言。最後は「愛してま~す!」で久々に大会を締めくくってみせた。
試合後、棚橋は正面を向き、腰に手を当てて、「何年ぶりだろう、東京でエアギター。もう自分でプレミア感すら感じるけども。人間には、記憶ってのがあるから。俺の記憶、皆さんの記憶、エアギター……(言葉に詰まって天を仰ぎ、感極まった様子で)ボロボロでも、毎日、生き続けた記憶が、きっと俺を支えて、つらい状態を切り抜ける、一つのエネルギーになるから。(向き直って)NEVER! “NEVER GIVE UP”、“NEVER TIRED”。諦めない、疲れない!今、NEVERを獲って一番意味のある行動ができるのは、俺だと思ってます。だから、NEVERだけに……“ネバ”ります!」と言うと満面の笑みでガッツポーズをしてから控室へ。
396人が目撃したこの日の大会に価値を持たせるには、棚橋がNEVERを奪取するしかない。
◆新日本プロレス◆
『Road to THE NEW BEGINNING』
2021年1月18日
東京・後楽園ホール
観衆 396人
▼タッグマッチ(30分1本勝負)
○棚橋弘至&マスター・ワト(14分06秒 片エビ固め)鷹木信悟&BUSHI●
※ハイフライフロー
(どら増田)