「間もなく興行収入20億円は突破するだろうが、30億円到達は厳しいのでは。そもそも、前作の興行収入が良すぎただけに、期待されすぎていたが、想定外の集客に終わってしまいそう」(映画業界関係者)
というのも、2014年に公開された前作の「STAND BY ME ドラえもん」は原作7ストーリーを再構築し、ドラえもんとのび太の出会いから別れ、のび太としずかとの愛が描かれたが、劇場で感動の涙を流す大人たちが続出。
それが“ドラ泣き”と呼ばれて社会現象となり、国内での興収は83.8億円を記録。主題歌の秦基博が歌う「ひまわりの約束」は秦にとっての代表曲となった。
その人気は国内のみにとどまらず、15年5月からは中国でも公開され、最終的に興収100億円を突破したのだ。
そして、今作、しずかとの結婚式当日、のび太が逃げ出してしまうストーリーを展開。主題歌には俳優で歌手の菅田将暉のウエディングソング「虹」が起用されたのだが…。
「公開されるや、露骨な“ドラ泣き狙い”で酷評が殺到。ライムスター・宇多丸は自身の番組の中で『お話としてもキャラクターとしても文字通り本当、なかなかここまで言うことないんですけど。本当にどうしようもない作品になってしまった』と酷評しネット上で賛同を呼んだ」(映画ライター)
>>菅田将暉、コロナ禍で大手映画会社の“看板俳優”化が浮き彫りに?<<
そして、集客の面ではタイミングの悪さが重なってしまった。
もともと、3月6日に公開予定だったアニメ版最新作「ドラえもん のび太の新恐竜」が、新型コロナウイルスの影響で同作の公開予定日であった8月7日に延期となったため、「STAND BY ME ドラえもん 2」の公開日が11月20日に延期に。
それによってプロモーションなどの日程がことごとく狂い、そして、公開初日の時点で国内のスクリーンを席巻していたのは同じ東宝が配給する「鬼滅の刃」の劇場版だった。
今作に関してはいろいろ運もなかったようだ。