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石段にちぎれた洋服や血痕も…初詣で起こった衝撃事件、124人が圧死した「彌彦神社事件」

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画像はイメージです

 新型コロナウイルスの感染拡大により、異例となる「年末年始のステイホーム」となった2021年のお正月。初詣にも行けず非常に寂しい限りではあるが、人が集まれない「今」だからこそ知りたいお正月の事件がある。

 1956年(昭和31年)1月1日午前0時過ぎ、新潟県西蒲原郡弥彦村にある彌彦神社(やひこじんじゃ、いやひこじんじゃとも読む)の拝殿前で、初詣に来ていた参拝客が餅撒きに殺到し、将棋倒しになる事件が発生した。

 彌彦神社は「豊作の神様」として、地元の農業従事者達の厚い信頼を得ており、お正月となれば大勢の人間が集まる神社として知られていた。

 1955年(昭和30年)12月31日は、この村では珍しく雪が降っておらず、「初詣に行きやすい」ということで、近隣の村からも人が集まり、翌1月1日0時の時点でなんと3万人の住民が押し寄せたという。

 事故が発生したのは、新年を祝う福餅投げの時であった。幸運にあやかろうと大勢の群衆が餅に飛びつき、「押すな」「押すな」の大騒ぎになってしまった。

 餅を求めて境内に殺到する人、そして参拝を終えて帰宅しようとする人の列が山門下の石段でぶつかりあってしまい、あっという間に200~300人が将棋倒しになってしまったのだ。

 この将棋倒し事故は、死者124名、怪我人77人という被害者を出し、近くの小学校や拝殿、社務所などに次々と運び込まれたという。

 石段には、ちぎれた洋服や草履、帽子などが散乱し、血痕も飛び散っていたという。

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 本事件はその後、神社の幹部が事故の責任を取る形で辞職。また、警備にあたっていた新潟県警の本部長が引責辞任するなど大きな事件となった。

 以来、新潟県では映画館やデパートなど群衆の集まりやすい場所ではさらなる警備体制が取られ、6年後の1962年(昭和37年)には慰霊碑が建てられている。

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